『ランウェイで笑って』191着目:主役
それではさっそく、2021年6月23日発売の週刊少年マガジン30号に掲載された『ランウェイで笑って』の191着目『主役』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
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191着目『主役』感想
まずは191着目『主役』の物語に触れつつ、感想を語ります。
ランウェイで笑わない
モデルはランウェイでは笑ってはいけない。
それは主役はモデルではなく”服”だからである。
デザイナーは表現や主張を服に編み込んで世に発信し、モデルはデザインを伝えることに全霊を注ぐのだ。
コレクションにおいてはモデルの主張は、服にとっては邪魔にしかならない。
故に世界のトップを歩くシャルロット・キャリーは、デザイナーが生み出したコンセプトを表現する天才なのだ。
だが、今日のシャルを見つめるみんなの目はいつもと違った。
いや、いつもと違うものを見せられていた。
あるものは、今日のシャルはいつも以上にヤバイと表現した。
そして舞台を見つめるオリヴィアの目は、相変わらず真剣だった。
育人の本気を、モデルが本気で表現するとどうなるのかを体現する描写でした。
育人が見せたい光景
コレクションの準備段階のこと。
育人は美依に頼んで、オーディションで受かったモデルたちと話して、話しながら何枚も何枚もデザインを描いていた。
ランウェイを見るオリヴィアは呟く。
「これがデザイナーが見せたい光景」
育人のパタンナーへの指示もしっかりとしていた。
ある服を着るモデルのことを、恐ろしく自己中心的であり、自分以外のもであるはいらない、自分以外の全員は”私”を見てればいいと思っていると評した。
そのモデルにはそれを裏付けるほどの力があり、自信もあった。
でも”飽き”を感じていた。
『相手がいない・誰も抵抗しない・全員が認めてる』といった自分の自信を証明するためには”相手”が必要である。
そして相手がいることは、楽しいはずだ。
こうしてモデル自身のことを考えて作られた服を着たモデルとその服……シャルに用意された服を着て彼女が歩く光景を見たオリヴィアは、自分が最初に感じ取ったことが間違いだと悟った。
「違う…これはシャル自身ね」
育人が想定したシャルの相手は千雪だ。
だからこそ、シャルは服のポテンシャルを発揮しつつも、自分を表現できていた。
『最初から小さな違和感はあった。
本来、服の影に隠すべきはずの”人”が、”個”が
この服を着る”私”はこんな”人”だって主張してくる』
育人がやりたかったのは『個人に寄り添う』という今までにありそうでなかったアプローチだった。
そして少なくともこのレベルで……多人数に対してするデザイナーを見たことがない。
共感力や洞察力・分析力。
膨大な人間観察に紐付けて、見る側にまで響くデザインを創造する力。
これが天性なのか、独立して身につけたものなのか。
オリヴィアが知る術はない。
だが…
「どちらにしても
人の下…私のもとで見つかる際のではなかったわね。
拍手…起きたらいいわね
あなたのデザインのあり方が認められて」
そう口にしたオリヴィアの表情は穏やかだった。
そしてついに千雪の番がやってくる。
自分では発見できない才能を見つけることができたこと、今まで見たことがないものを見られたことに、オリヴィアは満足したのでしょうか?
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191着目:主役の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、191着目:主役の考察をしていきます。
オリヴィアが認める才能
オリヴィアにとっても、シャルにとっても、デザイナーが意図したことを表現するのは当たり前のこと。
それは、デザインがしっかりしていることが前提である。
コレクションであるから、デザイナーは自分のデザイン手法や才能をアピールすることがほとんどだ。
だが育人は、その方向性を服を着るモデルを表現するという通常ではまずやらないアピール方法をとった。
これが一人や二人であったら、オリヴィアには認められなかったでしょう。
育人が様々な苦労をし、時間をかけてモデル全員としっかり向き合って、大規模で行い、コレクション自身を自分のアピールにするという大胆な手段を使ったからこそ、オリヴィアは育人の才能を認めたのではないでしょうか?
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年6月23日発売の週刊少年マガジン30号に掲載された『ランウェイで笑って』の第191着目『主役』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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