『パラレルパラダイス』第170話『業火』
それではさっそく、2021年11月1日発売の週刊ヤングマガジン49号に掲載された『パラレルパラダイス』の第170話『業火』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
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第170話『業火』感想
まずは第170話『業火』の物語に触れつつ、感想を語ります。
そうであり、そうではない
リーメアリーの案内の元、封印された<神殺しの剣>の元へ向かう陽太たち。
そんな中で陽太は街の上空に浮かぶ結界が気になっていた。
「なぁ、この街は何かを守ってるらしいけど…それが神殺しの剣なのか?」
陽太が話し出すと、リーメアリーは鋭い目で陽太を見る。
だがすぐに前を向いて説明をした。
「そうであるとも言えますし、そうでもないとも言えます」
その説明に陽太は納得することはできない。
「神殺しの剣は守るべきものの一つに過ぎません」
陽太はどういう意味かを聞くが、リーメアリーは「わざわざ説明せずとも到着して見ればわかります」と一蹴され、陽太はもったいつけやがって…と思うのだった。
そうしながらも足早に向かっていると、ハイランダーが「おいちょっと、ゆっくり歩いてくれ。おれはあんまり早く歩けないんだ」と言い出した。
陽太は「そんな大柄なのに情けないな」というが、ハイランダーにはハイランダーなりの理由があった。
ハイランダーはこけると、陽太は心配する。
そしてハイランダーが早く歩けない理由も発覚した。
それは、ハイランダーの左足は義足だったからだ。
「その足は…どうしたんだ?」
「古傷だ、三千年前のな」
ハイランダーは説明をしていく。
「昔ニーナという恐ろしい人間の女がいてな。そいつにやられたんだ」
「へぇ〜、ハイエルフも人間に負けるのかよ」
「その人間は特別だ。人間のくせに…不死を手に入れて何度殺してもなかなか死なねぇしな」
ハイランダーの説明を聞いて、陽太はニーナの正体が魔女ではないかと想像した。
そして彼女の居場所を尋ねるのだが、ハイランダーも三千年間は噂を聞いていないらしく、どこかでくたばったのでは?という返事が返ってくるのみだった。
ニーナという魔女であると思われる人間に、秘密がありそうですね
絶対に神殺しの剣には触れないでください
リーメアリーは剣が封印されている建物の前まで案内し「ここですわ」と案内を終えた。
陽太は「…この中に…神殺しの剣が…」と思いを馳せる。
そんな陽太にリーメアリーは念押しをする。
「一応 確認しておきますが…絶対に神殺しの剣には触れないでください。見せるだけという約束です。私は国母様の命に背いてまであなたに神殺しの剣を見せるのです。あなたたちの獲物はこちらで預かっているので何も出来ないと思いますが…」
その言葉に陽太とルーミは緊張感を感じる。
そしてさらに「余計な事をしたら国母様の命令通りあなたを殺すことになります」と念を押し、陽太に「わかってるよ」と言わせてから、建物の扉を開いた。
神殺しの剣とはどれだけ恐ろしいものなのか。
そう思いながら建物内の通路を歩く。
そして剣が封印されている部屋の扉の前まで来ると、陽太は今までにない感覚を感じた。
それは本当にやばいと思わせるほどだった。
陽太を上手に牽制しているあたり、リーメアリーは他のガーディアンたちとはかなり格が違うことが分かりますね
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なんなんだ、これは?
やばいと感じつつも、部屋の中に足を踏み入れる陽太。
その部屋の真ん中には、巨大な人間が剣に刺された状態で、炎に包まれていた。
「何なんだ、これは?」
その光景に驚いた陽太とルーミ。
陽太の言葉に、リーメアリーは呆れたように言う。
「何って決まってるじゃないですか。三千年前に封印された男…<嫉妬深い神>ですわ。ここに封印されていることは…極秘にされていますがね」
リーメアリーが告げた言葉を信じられず「何言ってるんだ?」と混乱し始める陽太。
「<嫉妬深い神>は仁科だろ!?」
陽太の言葉に、リーメアリーは仁科とは誰かを尋ねる。
陽太は「さっきおれと一緒にいた女だ!あいつが<嫉妬深い神>なんだ!!」と叫ぶように言った。
だがその言葉も、ハイランダーによって簡単に否定されてしまった。
「何言ってんの、お前?三千年前から生きてるおれが言ってるんだぜ。間違いなくこいつが<嫉妬深い神>だ」
その言葉に陽太は絶句する。
そして「そんな…だって…サーニャが…仁科が<嫉妬深い神>だって…」と動揺する。
そして動揺しながら嫉妬深い神を見る陽太。
こんな状況になったからだろうか。
陽太はあることに気がついた。
『ちょっと待て…!!おれ…あいつのこと知ってるぞ…!!』
陽太が動揺している中、とある少女がここに来ようとしていた。
陽太のあいつとはどいつのことなのでしょうか?
久しぶりね、ハイランダー
陽太が動揺する中、とある少女が部屋の中に入ってきた。
「久しぶりね、ハイランダー。相変わらず態度が大きいのね」
そこに現れたのは仁科だった。
陽太は単純に仁科が現れたことに驚いていたが、ハイランダーはそうではなかった。
「え!?うわぁ!!うそだろ…!?お前は…!!お前は…!!ニーナ!!」
今度はハイランダーが混乱する番だった。
混乱したハイランダーは、上手に後退りできずにこけてしまった。
「仁科…お前…まさか…ずっと記憶がないふりをしていたのか?」
さらに続くように明かされていく真実に、陽太は動揺しながら聞く。
そして仁科は笑みを浮かべながら言った。
「あーあ、バレちゃった…」
そういう仁科の体には、黒いオーラが纏っていた。
仁科は<嫉妬深い神>ではなかった・・・
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第170話『業火』の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、第170話『業火』の考察をしていきます。
偽りの神
今回の話で、仁科が<嫉妬深い神>ではないことがほぼ確定しました。
よくよく考えてみれば、サーニャとの邂逅の部分で伏線は張られていたような気がします。
彼女が襲われるような描写があり、その直後にミミの件があったのでてっきり犯人はミミかと思っていましたが、もしかしたらサーニャを襲撃したのは仁科だったのかもしれません。
また今回、ハイランダーと唯一顔を合わせていないのが仁科のみでした。
思えば、彼女は重要な場面ではその中心にいないことがほとんどでした。
それは、自分が嫉妬深い神ではないと知る者を警戒しての行動だったのでしょうか。
仁科=ニーナには納得だが・・・
仁科はどんな剣で切っても、瞬時に再生する能力を持っていました。
ニーナはあくまでハイランダーの証言になりますが、不死を手に入れて何度殺してもなかなか死なないほどの人物でした。
陽太はニーナのことを魔女と想像しましたが、ハイランダーはニーナのことを魔女だとは言いませんでした。
今のこの世界では魔女がいることは知られている(地域限定)なので、ハイランダーがニーナ=魔女だと想像することはできたはずです。
しかしそうとはならなかった。
ニーナが特殊な状況下にあることに気がついているだけ。
状況だけを考えたら仁科がニーナであることに納得はいきますが、魔女というには能力的な疑問が残ります。
例えば殺しの実験の段階で脳が無くなってしまえば復活はできませんし、そうはならないと言う自信があるにしては、行動が運に頼り過ぎている気がします。
コールドスリープから目覚めるまでの過程も考えると、陽太の旅路の半分くらいは、仁科が仕込んでいそうです。
三千年……
ハイエルフであるハイランダーは三千年前の嫉妬深い神を見たことがある。
今陽太たちがいる世界は、陽太がいた時代よりも少なくとも三千年経過した未来の地球。
誰かが仁科に扮していたと考えるよりは、仁科が理由があってニーナになったと考える方が自然な気もします。
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年11月1日(月)発売の週刊ヤングマガジン49号に掲載された『パラレルパラダイス』の第170話『業火』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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