『パラレルパラダイス』第167話『キズナキ、キズナ』
それではさっそく、2021年10月4日発売の週刊ヤングマガジン45号に掲載された『パラレルパラダイス』の第167話『キズナキ、キズナ』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
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第167話『キズナキ、キズナ』感想
まずは第167話『キズナキ、キズナ』の物語に触れつつ、感想を語ります。
どうした!?
陽太とルーミが撃退したことで、カルからの襲撃は受けずに済んだ。
しかしせっかく見つけた緋色光虫には逃げられてしまった。
絶望のような表情で逃げられたと呟く少女に、陽太は「もう一度探そう」と声をかける。
しかし少女は「もう間に合わん」と答えた。
陽太は「……簡単に諦めるなよ」と言うが、少女は「簡単ではない」と答えた後に、苦しそうに倒れてしまった。
「どうした!?しっかりしろ!!」
急に倒れてしまった少女の心配をする陽太。
少女は口から血を流しながら、実はなと真実を告げた。
「わしは…もう一度死んだのじゃ。カルに襲われてな」
そして偶然にして一緒にいた客である幼馴染に、偶然飛んでいた緋色光虫を飲まされて生かされたというものだった。
その幼馴染は自分を助けるためにカルを引きつけたのか、気づくと自分から離れたところで、同じように凌辱されて死んでいた。
「わしはもう死ぬ…だから…わしはお礼を言いたかったんじゃ。彼女に…だが…それも叶わなかった…」
涙を流す少女。
そんな彼女に「だったらまた緋色光虫でお前を生き返らせてやる!!」と言うが、残念なことにそう都合のいいことはなく、緋色光虫で生き返ることができるのは一度だけだった。
それを聞いた陽太は、少女に幼馴染の場所を聞く。
カルンナッハ近くの少女のファーマシーにあることを聞くと、最後に名前を聞いた。
「……マリ…」
それがマリの最後の言葉だった。
「朝まで虫を探す。彼女の思いを…必ず幼馴染に伝える」
悲痛な顔でそう言った陽太の目には涙が浮かぶ。
そんな陽太を見た仁科は、幼い頃の思い出を思い出した。
「交尾ばかりしてても陽ちゃんは子供の頃から変わらないね。陽ちゃんのお母さんが死んだときのこと思い出したよ」
「はぁ?子供の頃のことなんかじゃなくて、この世界に来たときのことを思い出してくれよ」
「…ごめん…」
陽太はそう言ったが、仁科との会話のおかげで前を向くことができた。
「この辺にいることは間違い無いんだ。夜が明ける前に探すぞ」
「うん」
そして陽太たちは、再び緋色光虫を探すのだった。
まさかの真実。少女が緋色光虫を信じることができたのは、自分がそうだったからなんですかね?もちろん幼馴染との約束を守りたい、思いを伝えたいと言うこともあったでしょうが。
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気が付いたか
明け方になり、陽太たちはマリの遺体とともに彼女のファーマシーに向かった。
陽太の手の中には、探していた緋色光虫が居た。
ファーマシーに入った陽太は、ソファーに寝かされているマリの幼馴染を見つけた。
彼女の口の中に緋色光虫を飲ませた。
陽太たちは緊張したが、無事に少女は目覚めた。
「ん…ここは…あれ?」
目覚めた少女に「気がついたか」と問いかけた。
少女は「私…カルに襲われて…もう死んだと思ったのに…」と言う。少女に陽太は伝える。
「マリから頼まれてたんだ。君と結んだ契約を果たすと」
それを聞いた少女は、慌てて起き上がる。
「君を生き返らせる契約をしていたと言ってな。ありがとうと君に伝えたくて、必死に緋色光虫を探したんだ」
「…マリ……」
陽太から話を聞かされた少女は、困惑した表情でマリの方を見た。
そして少女は口を開いた。
「あの子バカじゃないの?あんな約束真に受けるなんて…本当に頭の悪い子」
少女の言葉を聞いた陽太は、怒ってマリのことを言う。
少女は「だから私のわずかな命もマリに感謝するために使えって?冗談じゃないわ」と言った。
だが少女は一応のお礼を陽太たちに言った。
そしてファーマシーから追い出した。
少女は少女なりに思うことがあって口にしているように見えました。
それにしてもカルに襲われて死んだのに、カルと同じ声であることに驚かないのは、不自然に感じました。
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お願い
ファーマシーを追い出されたまま外に出て歩く3人。
陽太は少女がマリの気持ちを無駄にしたことが許せなくて、文句を言おうと戻ろうとする。
しかしそれをルーミが止める。
その流れで陽太が後ろを向くと、ファーマシーの入り口に、マリが生き返らせようとしていた少女が立っていた。
「迷惑をかけたついでにあんたたちにお願いがあるんだけど」
そう言った少女の目には涙が浮かんでいた。
……他の人には涙を見せたくないからこその、辛辣な言葉だったのでしょうか?
だからお願い…時間はずれたけどせめて…
陽太たちは崖の上で、あることを思う。
それは少女に招かれて再びファーマーシーの中に足を踏み入れた後のときのことが関係していた。
「私達が子供の頃にした契約は…『死ぬときは同じ日同じ場所で死のう』だったの」
もし片方が崩月で死んだら同じ日にもう片方も死ぬ。
それが約束だった。
しかし図らずにもカルに襲われて一緒に死にかけてしまった。
そのタイミングで、偶然にも緋色光虫を見つけてしまった。
だから約束を守った。
マリには少しでも長く生きて欲しいから。
それなのにマリは自分を生き返らせるために残りわずかな命を使った。
「ホントにバカな子…だから…お願い…時間はずれたけどせめて…私が死んだらマリと同じ場所に埋めて…」
陽太は少女の願いを叶えた。
そして思うのだった。
『…なんでこの世界の住人はこんなに生きているだけで辛い目に遭うんだ。おれが<嫉妬深い神>を殺せば、この世界が元に戻ってカルもいなくなるんだろうか』
陽太はチラリと仁科を見てから目を瞑る。
そして「行こう」と呟くのだった。
今後の展開に大きな影響がありそうな出来事ですね。
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第167話『キズナキ、キズナ』の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、第167話『キズナキ、キズナ』の考察をしていきます。
陽太の身の振り方
今回の出来事を通して、陽太は本格的に<嫉妬深い神>である仁科の今後のことを考えることになったのではないのでしょうか?
例えば今回のマリたちのように、同時に死ぬ方法を考えるなど。
陽太の場合は死に戻りにも近い状況で死なずに済んでいますが、次は本当に死ぬと言われただけで真実はわかりません。
仁科の場合も、普通には殺せないし死なないが、カルンナッハの剣で倒すことができると言われているだけで真実は分かりません。
なんだかんだと交尾脳になっている陽太ですが、実のところは、仁科との最後を考え始めたのではないでしょうか?
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年10月4日(月)発売の週刊ヤングマガジン45号に掲載された『パラレルパラダイス』の第167話『キズナキ、キズナ』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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