【感想・考察】パラレルパラダイス 第160話:when you witch upon a star

パラレルパラダイス
画像出典:講談社コミックプラス
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『パラレルパラダイス』第160話『when you witch upon a star』

それではさっそく、2021年7月19日発売の週刊ヤングマガジン34号に掲載された『パラレルパラダイス』の第160話『when you witch upon a star』の感想や考察を語りたいと思います。

お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。

第159話の感想・考察はこちらから

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第160話『when you witch upon a star』感想

まずは第160話『when you witch upon a star』の物語に触れつつ、感想を語ります。

ミミは死なないのにゃ!!

陽太の火燐石とルーミの剣を使った熱の攻撃で切り落とされたヒュドラ(ミミ)の頭は再生しなかった。

それによって有効打となる攻撃を知ったルーミも、陽太の真似をして、自分の剣を火燐石に入れる。

『ミミは死なないのにゃ!!死にたくないのにゃ!!』

ヒュドラ(ミミ)は攻撃を仕掛けるべく口をモゴモゴとさせる。
しかしそれよりもルーミの剣撃の方が速かった。

『…再生しない…!!死ぬのにゃ!!死んでしまうのにゃ!!』

ルーミの攻撃によって床の落ちた二つの頭が再生しないのを見たヒュドラ(ミミ)は、慌てて逃げ出した。

『死ぬのはイヤなのにゃ!!』

陽太たちのいる方とは真逆に向かって走り出したヒュドラ(ミミ)は、逃げ出すために壁を破壊しようとする。

「逃がすな!!ここで仕留める!!」

ユーマの叫び声を聞いたヒュドラ(ミミ)は壁に体当たりするのをやめ、陽太たちの方を見る。

「首はあと3本ね」

ルーミが状況を確認するかのように口にする。
そしてヒュドラは、段々と追い詰められていく。

『逃げられない…逃げられない…イヤなのにゃ…イヤなのにゃ…』

「…バカなミミ。魔女になったばかりでいきなりガーディアン6人と戦おうとするなんて」

「それでも…ヨータがいなければピンチだったのデス」

心理的に追い詰められていくヒュドラ(ミミ)に対して、トリスは憐れむような言葉を口にし、ロミーは冷静に状況を口にした。

最後に言葉を発したのはユーマだった。

「わたしが始末を付ける。こうなったのもミミの本性に気付きながら、今まで何も手を打てなかった私の責任だ」

『見せたかっただけなのにゃ…
強くなったミミを…
ミミを馬鹿にした連中を…
殺したかっただけなのにゃ…
イヤなのにゃ…
イヤなのにゃ…』

追い詰められたヒュドラ(ミミ)は、もう攻撃すらできない。
そこにユーマの攻撃が決まった。


ミミにとって魔女になるのは復讐をするための手段であり、そしてそのために生きていたからこそ、今の状況に陥ったのでは?と思いました。

どうして人は大人になったらすぐ死ぬの?

まだミミが幼い時のことであり、ミミの姉が生きている時のこと。
床に敷き詰めた藁の上に仰向けに寝た2人は、どうして大人になったらすぐに死ぬのかという疑問を口にする。

その疑問にミミの姉は『運命』だと答える。
そんな答えを聞いたミミは、死にたくないと答える。
姉は当然のように聞く。

「ミミは…誰もミミのことを知らない世界に行きたいの。長生きすれば…周りのみんなが死んで誰も私のことを知らなくなるから…」

ミミの答えを聞いた姉は、一瞬だけ驚きつつも、すぐにおかしな子・変なことを考えるのねと素直な感想を言った。
その上で、どうして誰も知らない世界に行きたいのかをミミに聞いた。

『今度はみんなに好かれたいの…
誰も私を知らない世界で…
今度はみんなに嫌われないようにしたいの…』

その言葉を聞いたミミの姉は、さりげなく魔女になると死なないという噂を聞いたと口にした。
そしてミミは、魔女になると口にした。

『それじゃミミ、約束だよ。魔女になったら…お姉ちゃんの分も長生きしてね』

そして現在。

ヒュドラ(ミミ)の体は溶けるように縮んでいく。
そして最終的に、うつ伏せになり、人間の姿に戻った。
だが手足は溶けており、その命は尽きていた。

「死んだのか」

「ああ」

「…バカな子。もう少し合理的に考えれば長生きも出来たでしょうに…」

「逃げれば良かったのに、どうして私達に向かってきたのかしら」

「仕返しをしたかったのかもしれないのデス。自分のことを嫌っていた人間に」

倒れたミミはもう動くことはない。
そんなミミを見下ろすユーマは、少しだけ後悔するような顔をして言った。

「…バカなミミ。そんなことをしなければ誰もミミを嫌わなかったのに」

戦いには勝ったものの、ユーマたちはその場で喜ぶことはなかった。


小さい頃にミミが虐められていなければ、ミミの姉が魔女のことを口にしなければ、サーニャがミミに魔女になる方法を伝えなければ。
きっかけはいくらでもあった。

勝利の後に・・・

戦いを終えた陽太たちはサーニャの家を訪ねた。
そこには脳を喰われてもなお生きているサーニャの姿があった。

「脳が喰われても生きていられるのか」

陽太の言葉に、全部喰われたわけじゃないからと口にするサーニャ。
どうしてミミに負けたんだという陽太の質問に、油断したこと・老化・何百年も脳を食べていないことが原因だと答える。

「脳を喰わないと…ケガも治らないよ…」

サーニャの言葉にユーマは、生きた人間の脳は無理だが、家畜の脳なら手配できると言う。
それでは治らないのかとユーマが質問をすると、サーニャは治るかもしれないけど全然旨くないと答えた。

そんなサーニャに、陽太はこんな時に贅沢を言うなと突っ込むのだった。
その後、陽太はサーニャもヒュドラになるのかと質問をした。

その答えは人によって違うということだった。
サーニャは寿命で死ぬのはともかく、殺されるのは勘弁だから自分が何かは教えないと答えた。

陽太は引き攣った顔でだろうなと答えるのだった。


実はこのシーンは、かなり重要なのでは?と思っています。


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すごいご馳走だな

城に戻った陽太たち。
その目の前には、トリスやユーマがこの街で一番の料理人に腕を振るって貰って出来上がったご馳走が並んでいた。

そのご馳走を見た陽太は「ごちそうと言えば…生臭い方のごちそうも楽しみだな」と口にした。

もっとも背後に構えるルーミは見せてはいけないような憎しみのような顔をし、陽太は照れて誤魔化すのだった。


次回はサービス回ですかね?


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第160話『when you witch upon a star』の考察

物語に触れ、感想を紹介した次は、第160話『when you witch a atar』の考察をしていきます。

魔女にも寿命はある

ミミは魔女になったことで永遠の命を得たかのような振る舞いや思いを持っていましたが、サーニャの『寿命で死ぬのはともかく、殺されるのは勘弁だから自分が何かは教えない』という言葉から、魔女にも寿命があることが判明しました。

このことからサーニャ以外の魔女も長生きしているだけで、魔女として普通の人間のように寿命で死ぬということが確定になりました。

そしてそれと同時に、新たな疑問が生まれました。

それは『魔女は人間と同様に崩月によって寿命を迎えるのか?』ということです。
サーニャは寿命で死ぬという表現に留めていましたが、それが現代の人間のように純粋な寿命で死ぬのか、それとも今陽太がいる時代のように崩月によって死ぬのかが判明していません。

この違いが、人間の女性がいつから崩月によって死を迎えるようになったのかを明らかにするきっかけになるのでは?と思っています。

魔女は増やせる

サーニャはミミに脳を喰われてもなお生きていました。
それは脳を全て喰われたわけではないからでした。
また失った部分は、他の生き物の脳を食べることで回復することができるようなので、結論としては魔女は増やせるということになるでしょう。

魔女の正体は?

サーニャの脳を喰らったミミはヒュドラになりましたが、どうやらサーニャはヒュドラではない別の何かになるらしく、また人によって何に変化するかが違うということが分かりました。

また、一つ気になる部分があり、サーニャが魔女のことも『人』としてカウントしているということです。

魔女も人であるということは、今の陽太たちと同年代の魔女もいるはずです。
そして実は魔女だと意識せずに魔女になっている人間もいるのでは?と思いました。

陽太が交尾をした結果、救うことが出来なかった(=崩月によって死を迎えた)人間もいましたが、結果として崩月を迎えていない人間もいます。

その中には、魔女がいたのでは?と思いました。
もっと具体的に言えば、陽太と交尾をしてもなお崩月を迎えてしまったのは、魔女としての血が薄かったからなのでは?という妄想もできてしまいます。

また魔女によって姿が違うというようにサーニャが言い表したこともポイントの一つで、ミミのように人から怪物という変化だけでなく、人から人型という変化をする魔女もいるのではという余地を残していることになります。

……陽太たちがいた過去の世界から見た未来の世界である物語の世界にいるはずのリリアが陽太たちが本来いる時代に現れるのは、もしかしたら魔女の力だったり……なんちゃって。


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まとめ

今回は2021年7月19日(月)発売の週刊ヤングマガジン34号に掲載された『パラレルパラダイス』の第160話『when you witch upon a star』の感想や考察を語りました。

みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。


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