『パラレルパラダイス』第157話『cry me a cat』
それではさっそく、2021年6月14日発売の週刊ヤングマガジン29号に掲載された『パラレルパラダイス』の第157話『cry me a cat』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
第156話の感想・考察はこちらから
サイト内検索
過去の記事や気になる作品情報について、こちらから検索して探すこともできます。
第157話『cry me a cat』感想
まずは第157話『cry me a cat』の物語に触れつつ、感想を語ります。
異形の怪物
複数の頭を持つ異形の怪物へと変化したミミを見て、ミミが魔女になったのか!?と戸惑う一同。
そんなみんなに、まるで語りかけるようにミミの声が聞こえる。
『許さにゃいのにゃ…
ミミを売って…
殺そうとした人間を…許さないのにゃ…』
そんなミミの声を聞いたユーマは、不老不死の命を得るために数多くの人間の命を奪ったお前が言うなと反論をする。
そんなユーマの声を聞くことなく、ミミはつばのようなものを吐いた。
それをミミが避けると、地面が熱を持って溶けていった。
それを見た陽太は焦りを感じた。
こんな攻撃を全ての頭から出されたらひとたまりもないと。
だが今のミミはまだこの姿で戦い慣れていないはずと踏んだ陽太は、ルーミに攻撃をするように指示をする。
そのこえが来ることが分かっていたルーミは、大剣でミミの頭を一つ切り落とす。
頭は勢いよく落ちていくが、切れ目がむにゅむにゅと動いていく。
その様子を見た陽太「…だよな…」と口にする。
やがて切り口から再び頭が現れ、元通りに…いや、頭が一つ増えた状態で復活した。
「こいつ…ヒュドラだ…!!」
ミミが変化した怪物の名前を陽太が口にすると、トリスが驚く。
陽太はトリスに、切ると頭が倍になって増えるというヒュドラの特性を説明する。
トリスはそれではどうやって倒せばいいのかと戸惑うが、陽太はヒュドラの倒し方を知っている。
臨戦態勢のユーマに、火燐石があるかと聞く。
ユーマは地下の宝物庫にあると答えると、ミミが再び攻撃を仕掛けてきた。
攻撃を慌てて避けると、陽太はミュドラになったミミを倒すのに火燐石が必要だから持ってくるように頼む。
その頼みを聞いたユーマは、今この場にいる者の中で最も足の速いロミーに取ってくるように頼み、ロミーはあっという間に走っていった。
ロミーが火燐石を取ってくるまでの時間稼ぎをしないとと考える一同だったが、なんと全ての頭が口をもぐもぐとし始めた。
それを見た陽太は「避けろ!!」と叫ぶ。
かろうじて避けることのできた一同だったが、ピアノの足につばの一部がかかってしまい、ピアノが負傷してしまった。
そんなピアノの前に、口をもぐもぐさせた頭が一つ目の前までやってくる。
「ピアノ!!」
そんなピアノを助けるために、ユーマは体当たりを決めた。
それにトリスとピアノは驚くが、ユーマは傷つけなければ問題ないのだとうと言い切るのだった。
ユーマに体当たりを決められたミミは、頭の一つをじーんとさせながら考えていた。
『なぜにゃ?
なぜみんなミミを嫌うのにゃ?
みんなが…ミミを嫌うのが悪いのにゃ…』
自分と武器を構えながら対峙する陽太達を見ながら、ミミはなぜ自分が嫌われるのかを考えていた。
そりゃあ他人を見下した態度を取ったり、他者の犠牲を厭わなさすぎる行動を取っていれば、嫌われて当然のように思います。
少なくとも良い印象を受けることはないでしょう。
幼きミミの苦悩
幼い頃のミミは、他の子供達に石を投げられるほど嫌われていた。
それは顔が気持ち悪いように見えるから。
蛇みたいな目で見て欲しくないからだった。
自宅に帰ったミミは、姉に蛇みたいだと言われたことを話す。
ミミの姉は、自分はミミの目は猫みたいで可愛いと思うと笑顔で答えた。
それを聞いたミミは言った。
「ミミはネコになる!
ネコになるにゃ!」
ミミの言葉を聞いたミミの姉は優しく笑いながら、そうやってネコみたいに話していれば、いつかネコになれるかもねと話す。
ミミの姉はミミの頭を膝の上に置き、頭を撫でながら「大丈夫だよ。私がミミをみんなから守ってあげるから」という。
その言葉を聞き、頭を撫でられるミミは「おねえちゃん…」と涙を流す。
そんなミミの頭にドロリとした何かが降ってくる。
ミミが顔を上げると、ミミの姉が段々と溶けていた。
「おねえちゃ…おねえちゃん…」
崩月によって死を迎える姉を目の当たりにしたミミは、床に座り込んでぽつりと呟くように口にした。
ミミのにゃという語尾にも、キャラ付け以外のしっかりとした理由があるのは意外に思いました。
スポンサーリンク
第157話『cry me a cat』の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、第157話『cry me a cat』の考察をしていきます。
ミミの明日はどっちだ
サーニャの脳を食べることによって魔女となり、ヒドラとなったミミ。
そんなミミは陽太たちと対峙することになったわけですが、今後考えられるパターンは次のような感じでしょう。
- 火燐石によって倒される
- 和解する
- 火燐石を使っても倒しきれなかったが、結果的にミミと和解する。
火燐石を持ってくるように指示した以上は、火燐石を使うのが当然の展開となるでしょう。
しかし、あっさりと火燐石で倒される未来は考えにくいです。
火燐石を使って倒したように見えたが、ミミはしぶとく生き残っているということが考えられるでしょう。
ミミにとっての幸せは何か
ミミが話すときの語尾が『にゃ』となっているのは、幼少期の姉との会話があるからだということが分かりました。
その会話の流れで姉にみんなから守ると言われたミミですが、ミミの姉の死によってその約束は永遠に守られることは無くなりました。
そのさきで何があったかは分かりませんが、姉との会話をしっかりと覚えていたミミは、外道ともいえる状態になっても、語尾に『にゃ』とつけて話していることから、心の真の部分では純粋な部分が残っているのでしょう。
ミミの姉が崩月?によって死んだことで、姉に守られることは無くなったミミですが、姉が何気なく口にした『にゃ』の一件は守り続けていることから、この辺りにミミが歪んだ理由があるのでしょう。
またミミはサーニャに弄ばれる形ではありますが、魔女になろうとしていました。
それはただ単に強い力を得ようとしたからでしょうか?
それとも今の平均寿命からしたら永遠にも近い寿命を得ようとしたからでしょうか?
私はそのどちらでもないと思います。
強い力を得ることが目的ならば、より効率的な方法があると思います。
また長い寿命が目的であれば、陽太の存在と能力を知った時点で交尾をすればいいだけの話です。
しかしそれをしなかった。
その理由は、魔女になることで寿命が伸びることや強い力を得ることができるのはあくまで副産物であり、別の目的があったからなのではと思います。
その目的はもしかしたら姉を生き返らせることだったりして。
ただ今は、今まで仲間だと思っていたトリスやユーマが自分を裏切り、そして命を差し出したことによる怒りに囚われているだけ。
その部分を解決したら、ミミとは和解できるのではないでしょうか?
……魔女になったからには、ミミは姉を生き返らせることはできなくとも、本当にネコになったら面白いですよね!
スポンサーリンク
サイト内検索
関連記事
スポンサーリンク
感想・考察記事
まとめ
今回は2021年6月14日(月)発売の週刊ヤングマガジン29号に掲載された『パラレルパラダイス』の第157話『cry me a cat』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
スポンサーリンク
久遠綾乃公式Twitter
最新刊の購入
2021年5月17日時点での『パラレルパラダイス』の最新刊は以下のアフェリエイトリンクより購入可能です。
紙版
電子版
『久遠綾乃』公式 Twitterもよろしくお願いします
『久遠綾乃』公式 Twitter(@STaketatu)も絶賛更新中です。
『久遠綾乃のあっやの〜ん♪ Ver.2.0』の更新情報や、たまにですが綾乃さんの個人的な呟きもあります。
ぜひTwitterをフォローして、更新情報や呟きをチェックしてくださいね!
コメント