『パラレルパラダイス』第155話『chain』
それではさっそく、2021年5月24日発売の週刊ヤングマガジン26号に掲載された『パラレルパラダイス』の第155話『chain』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
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第155話『chain』感想
まずは第155話『chain』の物語に触れつつ、感想を語ります。
たぶん崩月は起こらない
命をつなぐために陽太と交尾をしたユーマの元に駆け寄るトリス。
ユーマはぐったりとしたままベッドに横たわる。
そんなユーマの様子を見たトリスの顔色は青くなるが、陽太が『情通の輪』が出たことと、これによって恐らくだが崩月は起こらないと伝えると、トリスは涙を流して床に両膝をついた。
トリスは良かったと呟く。
そしてユーマも陽太に声をかけた。
「私も…確信した…
この世界を変えることが出来るのは…お前だけだ…
頼む…私達を…救ってくれ…」
ユーマの言葉を聞いた陽太は、少しだけ間を置いてから、仁科と合わせるように要求した。
そんな陽太を、ルーミは複雑な様子で見るのだった。
私の予想に反して、ユーマの首には情通の輪が現れました。
陽太はおそらくと言っていますが、それは今までと交尾と刻命珠が割れる自称の順序が違いすぎることからでしょう。
これによってユーマは崩月を迎えないと言える状況になりました。
陽ちゃん!
陽太は仁科の元に向かう。
仁科は大きな木にぶら下がったブランコに乗っていた。
陽太が来たことに気がついた仁科は「陽ちゃん!」と陽太に笑顔で話しかける。
陽太はその笑顔に思わず照れる。
仁科はそのまま大剣で殴られてたけれど大丈夫かと聞き、陽太はああと返事をする。
この会話で、陽太は仁科が昔の記憶を取り戻したことを実感した。
ただ三千年前にこの世界に転生した後のことを覚えていないだけ。
『私…陽ちゃんが好きなの
ずっとずっと好きだったの』
転生前のことを思い出しつつ、自分の知っている幼馴染の仁科が目の前にいることを実感した。
今まではなんとなくでしたが、陽太をして幼馴染の仁科といえると言うことは、少なくとも今の仁科は誰かの乗っ取りという可能性は低いと言えるのではないでしょうか?
最も、仁科の記憶をもった嫉妬深い神の演技だったらたちが悪いのですが…。
もう交尾はしたの?
陽太が幼馴染の仁科がいるということを実感している最中、仁科は陽太に爆弾発言をする。
「それで、もう今日は交尾したの?」
いきなりの仁科の言葉に陽太は動揺する。
一度は否定するものの、毎日自分の前で交尾をしていたと指摘されて、陽太は今までの感想をぐるりと変えた。
目の前にいるのは、自分の知っている『過去の世界の仁科』ではなく『自分の醜いところを散々見てきた仁科』だと。
そんな状況で、自業自得な部分があるとはいえ、もう仁科は自分に好意を持っていないだろうと暗くなる。
そんな陽太に仁科は明るく言い放つ。
「仕方ないよ、こんな世界だもの
陽ちゃんは間違っていないよ」
仁科の言葉を聞いても陽太は迷う。
間違っていない、自分も間違っていないとは思うが、理屈と感情は違う。
誰とでも交尾をする人間を好きになる女はいない。
自分たちを物陰から観察しているルーミという例外がいるものの、それはこの世界にいる男が自分だけであり、自分たちがいた過去の世界での恋愛観を持っている仁科には当てはまらないと思う。
そうして考えを巡らせた結果、陽太は嫉妬深い神について話すことにした。
今後の鍵は仁科とルーミがどんな関係を築くかでしょうか?
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嫉妬深い神
陽太は仁科に病院の窓から落ちた後のことを何も思い出せないかと質問をする。
やはり仁科は何も覚えておらず、それどころか今の状況もよく分かっていない。
そこで陽太は現状を整理することにした。
- この世界の女は全員20歳で死ぬこと
- 死ぬ理由は嫉妬深い神に呪いをかけられたから
- 嫉妬深い神は仁科であること
- 仁科は病院の窓から陽太と一緒に落ちた後、この世界の三千年前に転生したこと
- この世界に呪いをかけた仁科は、陽太が解除するまで三千年もの間コールドスリープしていたこと
- 三千年前に仁科に何があったのか、そして仁科が何をしたのかは分からないこと
- 記憶を取り戻せば何かがわかるのではないかと思い、魔女のサーニャに仁科の記憶を取り戻してもらったこと
- 仁科の記憶は、転生前のものしか戻らなかったこと
- 仁科の記憶が上記の結果になり、呪いを解く方法は仁科を殺すことしかなくなったこと
陽太は順番に物事を説明していく。
自分を殺すことでしか呪いを解けないことを理解している。
「この世界の誰もが仁科を殺したがっている
でも誰もお前を殺せないんだ」
陽太の言葉を聞いた仁科は、自分を殺せる剣があること、それは陽太にしか使えないことについて言及した。
剣はあるらしいが、自分は仁科を殺せない。
だが仁科はその剣を陽太に持っていて欲しいと言う。
陽太はそのことにすごく驚く。
怖くないのかという問いに、仁科はルーミが持っている剣で陽太が刺されたら死ぬが、陽太はルーミが剣を持っていることが怖いと思うかと聞き返す。
陽太は怖くないと答える。
仁科曰くそれと同じ。
自分は陽太を信じているから、知らない人がその剣を持っているよりも陽太が持っている方が安心できる。
だからこそ、陽太に持っていて欲しい。
「そして陽ちゃんに選んでほしいの。
私とこの世界と、どっちを救うのか」
世界を救うと誓っていた陽太の前に新しい問題が出てきた。
トロッコ問題ですね
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第155話『chain』の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、第155話『chain』の考察をしていきます。
情通の輪が現れた!?
154話ではいかにも情通の輪が出ないかのような描写で終わりましたが、意外なことにユーマにも現れました。
今までとは刻命珠が割れるのと交尾の順番が逆になっていたことから、情通の輪が現れることについて懐疑的でした。
しかし現れた。
これは刻命珠はあくまで寿命の限界を示す指標でしかないことが確定したことになります。
今までは刻命珠が割れると崩月が近いということだけは明らかになっていましたが、刻命珠が割れてから交尾をしてどうにかなるかが解決していない状態でした。
これからもそんな例が出てくるのでしょうか?
世界を守るか、仁科を守るか
陽太の前に現れている問題は、ある種のトロッコ問題です。
1人の命を救うか、無数の命を救うかです。
陽太は今まで無数の命を助けるために動いていましたが、仁科が転生前の記憶を取り戻したことで、その目的が少しだけ揺れることとなりました。
サーニャの反応を見ると、仁科が嫉妬深い神であることは確かでしょうが、どうして仁科が嫉妬深い神になる必要があったのでしょうか?
そして私は解決しないといけないと思っていることがあります。
それは次の問題です。
- 魔女たちはどのようにして崩月を逃れているのか
- 嫉妬深い神が呪いをかけた時点で20歳を超えていたものはどうなったのか。また男はどうなったのか
- 嫉妬深い神と交尾をするとどうなるのか
魔女は確かに人間と同じ見た目をしているため、本来的に言えば20歳で崩月を迎えるはずです。
しかしサーニャのように20歳を超えて生きているものがいる。
それがどのような理由でそうなっているのか。
この辺りが魔女だから以外の理由であることを祈ります。
嫉妬深い神が呪いをかけた瞬間に、20歳を超えていた人間が数多くいたはずです。
しかし、その全てが呪いをかけた瞬間に崩月によって消えたとは思えません。
また男に関しても同様で、一度に全ての男が消えたと考えづらいものがあります。
このことから、崩月の呪いは単純な死とは違う気がします。
最後の疑問は嫉妬深い神と交尾をしたらどうなるのかです。
現在進行形で嫉妬深い神である仁科の肉体は、コールドスリープしていたこともあってか陽太と同年代になります。
この世界のルールに則れば、仁科も20歳に近づけは崩月の危機を迎えるはずですが、嫉妬深い神自信が呪いで消えるとは思えません。
彼女の肉体が神として魔女と同様に別物として扱われているのか、それとも人間として扱われているのか。
この違いが交尾によって分かるのでは?と思ったり思わなかったり……
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年5月24日(月)発売の週刊ヤングマガジン26号に掲載された『パラレルパラダイス』の第155話『chain』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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