『パラレルパラダイス』第150話『needless readiness』
それではさっそく、2021年3月29日発売の週刊ヤングマガジン18号に掲載された『パラレルパラダイス』の第150話『needless readiness』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
第149話の感想・考察はこちらから
第150話感想
まずは第150話の物語に触れつつ、感想を語ります。
対立
サーニャから嫉妬深い神を殺すことのできる剣の存在を聞いた陽太は、自分がその剣で仁科を殺さなければならないのかと葛藤する。
それを見越したかのように、ユーマが陽太はどうするつもりなのかを聞く。
それに対する陽太の答えは次のものだった。
「仁科の記憶が戻って…この世界の呪いをかけたのが本当に仁科なら殺すのも仕方がないと思っていた…。でも…何も事情が分からないまま仁科を殺すのは無理だ…」
それを聞いたユーマは「だろうな」と口にし、自分の持っていた剣で陽太を殴った。
嫉妬深い神が目の前におり、その神を殺すことのできる方法を知った今、神殺しに非協力的である陽太を切り捨てるという選択を取ることにしたのだ。
その行動にルーミだけでなくサーニャも目を見開いて驚いた。
ルーミは自分よりも上の存在であるユーマに向かって剣を抜く手前の状態で立つ。
ユーマに嫉妬深い神である仁科と陽太を拘束するように命じられてもだ。
ユーマはルーミに『分かっているよな』という意味を込めて、自分に向かって剣を抜いたらどうなるかを忠告する。
しかしルーミに迷いはなかった。
剣を抜かれる形になったユーマは、ルーミに「少しは迷え」と言ってから、峰打ちを食らわせて、壁側に置いてる樽の山に向かって飛ばした。
壊れた樽を背にして座り込む形になったルーミに、ユーマは皮肉を込めて「男と交尾して馬鹿になったか」という。
そしてそのまま仁科に向かって、この世界を救うためなら手段は選ばないことを伝え、自分の正義を示した。
ユーマの一方的な宣告を、仁科は色のない目でユーマの顔を見ながら見ていた。
もっともユーマのすぐそばでは、ユーマが暴れて樽が壊れたことで500年も仕込んだワインが!!と騒いでいるので、あまり暗い雰囲気には見えなかった。
ユーマは空気を読まずにサーニャにどうして剣の存在を伝えなかったのかと聞く。
サーニャはワインが無駄になったことに苛立ちつつ、ユーマにあることを告げるのだった。
決してサーニャの味方をするわけではないのですが、私が当事者だと考えれば、用事が終わったんだったらさっさと出ていけよと思うこと間違いなしです。
神殺しの剣を扱える者
ワインのことで苛立ちつつ、サーニャはユーマに嫉妬深い神がどこにいるのか分からない状態で剣のことを伝えても仕方がないだとうと言う。
そのことにサーニャは納得した。
だがその次に聞いたことは、陽太を切り捨てたユーマにとっては不都合なことだった。
その情報は、剣と嫉妬深い神の両方の場所が分かったとしても、男の協力がないと嫉妬深い神は殺せないというものだった。
その理由はものすごく単純なもので、嫉妬深い神を殺すことのできる剣=カルンナッハの剣は男にしか触れられないからだ。
それを聞いたユーマは悔しそうに「この世界の呪いを解くには…どこまで行ってもこの男の協力が必要なのか…」と悔しそうに言うのだった。
ユーマの良くも悪くも正義を貫く面が、今回は悪い面として現れてしまいましたね。
あなたを軟禁しています
陽太は目を覚ますと、綺麗なベッドの上にいた。
目を覚ました陽太に「ご機嫌はいかがですか?一応、手当はしたのですが」とトリスが話しかける。
陽太はトリスのことを可愛いと思いつつも、自分に何があったかを思い出す。
そして仁科やルーミのことを心配してトリスに聞くのだが、トリスは「落ち着いてください。あなたは私が軟禁しています」と答えるだけだった。
陽太は部屋から出ようとするが、トリスに今は軟禁されていること・グランドスールである自分に素手で勝てるかと言われたことで部屋から出るのを諦めた。
トリスは物分かりがいい人だと判断し、ベッドに座った陽太に話しかける。
その上で、合理的に逃げ出す隙を伺っているだけだと自分を納得させるとともに反抗する。
陽太は自分をどうするつもりだと聞くと、トリスは何もしない・ただこの世界を救うのに協力してもらいたいだけだと告げる。
陽太はカルンナッハの剣があれば嫉妬深い神は殺せるのにと当然の疑問を投げかけるが、剣が男にしか扱えないことを聞いて納得した。
だが、「殺せないと口にした瞬間に大剣でぶん殴るような相手に協力しろと?」とサーニャが予測した通りの態度を取る。
その態度を見たトリスは、自分たちを見捨てるのか?と疑問を投げかけるが、陽太にはそのつもりはない。
何も罪のない仁科を殺すよりは、サーニャの言っていたようにふとした拍子に記憶を取り戻すかもしれない可能性を選ぶことにしたからだ。
だがトリスは、それまでに自分やユーマが崩月で死んでしまうかもしれないから合理的ではないと言う。
陽太は交尾すればいいと口にするが、例え非合理でも、守るべき住人の呪いが解けるまで自分たちだけ生きながらえるようなことはしないとユーマと誓ったこと、それがグランドスールとしての矜持だと反論した。
ここで陽太は別の策に出た。
実は寿命が伸びるとか合理的とかの前に、最初にトリスを見た時から可愛いと思っていたと告げる。
だから男と女として交尾をしたいと。
トリスはそんなことを言い出した陽太に「うふふふふ、却下です。あなたは本当におかしなことを言いますのね。男はやっぱり非合理ですわ」と言い放つ。
だがその言葉とは裏腹に、トリスはじわじわと椅子を濡らして発情しているのだった。
そういえば、この世界の女性は男性に対して免疫がない上に、陽太には相手を発情させる能力がありましたっけ。
こう考えると、ユーマってすごいな。
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第150話考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、第150話の考察をしていきます。
男にしか扱えない剣が存在する理由
前回の考察で私が危惧したように、カルンナッハの剣は男にしか扱えないという制約がありました。
しかし、この世界に女性しかいない以上はそのような制約を持つ剣が存在する理由が見当たりません。
このことから嫉妬深い神の呪いは、この世界に寿命を短くする呪いをかけるという効果を持つだけでなく、自分に対しての脅威を無くすという効果を持っていたということになります。
むしろこちらが目的ではないかと思えてきたりもしなくはないですが、そちらは私の妄想になりますので、次の見出し内で語りましょう。
新たなるアダムとイブ
この部分に関しては私の妄想になります。
嫉妬深い神がこの世界から男を排除し、女の寿命を短くした理由は一体どんなものなのでしょうか?
それはこの世界に呪いをかけた嫉妬深い神の名の通り、嫉妬深かったからではないでしょうか?
神のかけた呪い〜序章〜
嫉妬深い神または嫉妬深い神になる存在(以降『神』と表記)は、ある男に恋をした。
だがその男は自分と親しくはあるが、恋人にまで発展するうことはなかった。
男に恋をした神は、やがて男に干渉するたの女に嫉妬するようになった。
神の女への嫉妬は日に日に高まり、いつしか自分だけのものにしたいと考えるようになった。
その結果、神は呪いの術を会得した。
呪いの内容は、この世界に存在する女を排除する効果を持っていた。
だがその呪いは不完全な形での会得となった。
その結果、この世界に存在する女は確実に少なくなっていった。
それは女の寿命が短くなったために、人類の子孫繁栄のためのシステムが上手に機能しなくなったためだ。
女が減れば自然と自分のことを見てくれると神は思っていた。
だが、そうはいかなかった。
神が恋した男は周りから女が減っていく状況に焦り、ますます自分から離れていったのだ。
それだけではない。
女が少なくなったことで焦ったのは彼だけではない。
この世に存在する男たちのほぼ全てが焦ったといってもいいだろう。
そして焦った男たちの脅威は、神にも向かってくることとなった。
他人に降りかかる災厄はどうでも良くても、自分にとっては大切な問題である。
だからこそ、神は決断をした。
『今度は男を消そう。彼以外…全て』
………………
…………
……
大体こんな感じでしょうか?
雑にまとめたのでかなり適当な内容になっていますが、始まりはこんな感じでしょう。
時間があったり、要望があれば、続きを書きます。
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年3月29日発売の週刊ヤングマガジン18号に掲載された『パラレルパラダイス』の第150話『needless readiness』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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