『パラレルパラダイス』第146話『理不尽リベンジ』
それではさっそく、2021年2月22日発売の週刊ヤングマガジン13号に掲載された『パラレルパラダイス』の第146話『理不尽リベンジ』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
第145話の感想・考察はこちらから
第146話感想
まずは第146話の物語に触れつつ、感想を語ります。
ミミの思惑
牢獄に捕らえられたミミは、監視をするロミーに今生で最後の頼みとして、自分と戦うように頼む。
ロミーはその真意を計りかねるが、ミミは今までに誰にも負けたことはなく、ロミーに負けたことに納得がいっていないこと、死ぬ前にもう一度戦いたいという。
まだ殺されると確定しているわけではないが、ユーマのことを考えれば殺されて当然。
だからもう一度戦いたいと。
今度は道具は使わず、素手で良いからと。
人生最後のお願いとして頼み込まれたロミーは、その頼みを断れず、牢獄を開いた。
ミミが何かを企てているとは知らずに。
牢屋が開くと、ロミーはミミの鎖の鍵を開く。
そうして自由を得たミミは、ロミーを馬鹿だと言った。
逃げる手段でもあり、復讐を果たすために選んだ手段。
それはロミーの強さでもあり、時として弱さでもある心に語りかけるというものでした。
それは後にミミにとって、もう後には戻れないことを表しているような気がします。
ミミの過去
ミミは仲間を……いや、手下を殺し続けてきた。
どうしてと狼狽する手下たちに、ミミは『食料』を狩りに行くと言ったと告げる。
部下たちに与えられた選択肢は２つ。
自ら身体を差し出して即死の道を選ぶか、逃げて腹を刺されて苦しんで死ぬか。
選択肢は死しかなかった。
ミミは腹を刺して暴れられると肉が不味くなるから、自ら身体を差し出す方をお勧めするという。
しかし、命を失うというのは怖いこと。
部下たちは逃げ出し、次々と死んでいく。
逃げる仲間を足止めした者は、ご褒美として一撃で殺される。
まだ苦しんでいる部下たちに、ミミは宣告するかのように言う。
今しているのは戦闘ではなく殺し合い。
お前たちは本気の殺し合いをしたことがない。
何十人と殺して食べた自分に勝てるわけがないと。
ミミはすでに踏み込んではいけない領域に踏み込んでいたことに衝撃を受けました。
……本当に何十人と食べ続けてきたことでミミが強くなったのならば、ミミは人間ではない？
……その経緯は違っても
不意打ちとも言えるロミーへの攻撃。
ミミは、命がかかっているのに正々堂々と試合をするわけがないという。
そしてかつてのように『殺し合い』だと言うことを告げる。
不意打ちを受けたロミーは、血だらけになり、地面に転がる。
そんなロミーに攻撃を加え続けながら、ミミはいう。
ガーディアンは殺し合いなんてしない。
せいぜいモンスターやカルを殺すくらいだと。
自分は魔女になるために、人を殺し食べてきた。
人間の男と交尾をして寿命が伸びても、数十年程度。
魔女になれば何千年と生きられる。
そんな自分の欲望を口にしながら、ロミーへの攻撃は続く。
だがロミーにトドメを刺して、彼女を喰らうことは叶わなかった。
なぜならロミーに反撃の目潰しをくらったからだ。
いきなりの反撃に苦しむミミ。
そんな彼女に、再び覚醒したロミーは言う。
『あなたが武器でしか人を殺したことがないのは丸わかりなのです…』
ロミーが覚醒したから言えたことなのか、過去を受け入れたから言えたことなのかは分からない。
『ロミーは…素手で人を殺したことがあるのです！！』
こうしてロミーの反撃が始まった。
少しずつ小出しになっていたロミーの過去の全てが（読者視点で）明らかになる？
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第146話考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、第146話の考察をしていきます。
人は魔女になれるのか
ミミの目的が、人を喰らうことで魔女になって、数十年ではなく数千年単位で生きることであることが発覚しました。
彼女のこの発言から、一つの疑問が生まれます。
それが『人は魔女になれるのか』です。
この世界に魔女がいることは真実である。
陽太たちが知る魔女は、対価として生きた人間の脳を必要としている。
現状として、上記の２点は紛れもない真実となります。
しかし、この２点が真実であるからといって、魔女が人間を食べると言う方式は成り立ちません。
そもそも現時点では、作中で人が後天的に、別の何かになることができるということについて触れられてはいません。
それを可能にする可能性を秘めた存在が魔女になりますが、ではこの魔女ははじめから魔女として存在していたのか、それとも人と同型の動物が進化したものなのか。
一応として２択にしていますが、実はこの２択のどちらでもない可能性があります。
それこそが、ミミが口にした魔女になる発言です。
今ロミーたちがいるのは、現代から時間の経った未来の地球です。
現代で魔女がいるという認識がない以上、魔女としてはじめからいた存在という可能性は低そうです。
一方で後者、つまり人と同型の動物が進化した可能性ですが、これに関しては否定も肯定もできません。
できる要素がありません。
これに関しても作中で明らかになっていない部分なので言及しづらい部分ですが、現代にいる動物は絶滅したか、異形の怪物になったという線が既定路線な気がします（私が設定を忘れている可能性あり）。
この二者択一が成立しない場合が、ミミのように後天的に魔女になるという点ですが、現時点で特異な力を有していない以上は可能性が低いと言えるでしょう。
もっとも、20歳前後になると崩月で死ぬという現象は一般的には『呪い』として認識されていますが、それが本当に嫉妬の女神の呪いなのかというところに言及したら、キリがないので今回はこの辺で。
……この世界における崩月が、実は魔女になる資格があるかどうかの選抜試験だったらと考えると、なんだかワクワクしてきませんか？
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まとめ
今回は2021年2月22日発売の週刊ヤングマガジン13号に掲載された『パラレルパラダイス』の第146話『理不尽リベンジ』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか？
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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