『彼女、お借りします』満足度218:楽園と彼女30
それではさっそく、2022年1月5日(水)発売の週刊少年マガジン6号に掲載された『彼女、お借りします』満足度218『楽園と彼女30』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
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満足度218:楽園と彼女30
まずは満足度218:楽園と彼女30の物語に触れつつ、感想を語ります。
彼女終わりました
そこは冬の誰もいない、いつもは祝福が飛び交う教会の前。
とある男が机に倒れるようにしれうなだれていた。
「ふっ、フラ…れた…!!」
そう言う和也の顔は真っ青で、まったく生気が感じられない程だった。
そんな和也は頭を抱えながら後悔する。
「なんてこった…!!こんなことなら告白なんてしなきゃ良かった…!
あっいや!そうじゃねーだろ!!
水原に迷惑かけ続けてるんだ!
これは不可避!」
自分を納得させるかのように、淡々と事実を口にして受け入れていく和也。
『ごめん』
『言った…完全に「ごめん」って…』
和也は今までのちづるの言動を思い出しながら、1人で反省会をする。
『水原が告白に気が付いていたのは間違いねーし。
その上で「ごめん」て、もう他解釈の余地がねェ。
にしてもあんなに慌てた様子で…
そうとうバツが悪かったに違いない…』
そして和也はあることに気が付く。
『てか今考えたら「ガチの告白」なんて究極の規約違反だし、ワンチャンその足で東京帰ったっておかしくねぇ…!!』
和也の頭の中には「先に大罪犯したのはそっちだからね!もう「彼女」でいる義理は無いわ!」と東京に走って帰るちづるの姿が浮かぶ。
「ぐあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!
もう最悪だ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!
ここは地獄か悪魔の巣窟か!!
悪夢なら今すぐ覚めてくれーーー!!」
和也は絶望的な言葉を口にしながら、机にガンガン自分の頭をぶつける。
そして再び机にうなだれながら、口にする。
「ああそうか、ダメなのか……
水原は他の男とくっつくのか……」
そう口にしながら、そんな絵を想像してしまう和也。
「だぁーーーっ!!
いかんいかん!!
なんつー地獄の業火の炎心みてーな妄想してんだ!!
こんなもん自律神経が何本あっても足りねーぞ!!
切り離せ!
今すぐ脳から切り離せー!」
そう言って自分のメンタルに振り回される和也だったが、自分のスマホのバイブが鳴っているのも気が付き、落ち着いた。
和也視点から見れば、完全に振られてますもんね。
和也が絶望する気持ち、よく分かります。
どこで何してるんですか!?
「はい…もしもし」
「あっ!出た!!3回もかけたのにー!!」
力なく地面に転がる和也は『振られた直後にこの声量は堪えるな』と思う。
電話の相手は瑠夏だった。
「どこで何してるんですか!?もう昼ですよ!10時にプールの約束でしょ!?まさか千鶴さんもそこに!?」
ロッカールームから元気よく和也に電話をする瑠夏。
そんな瑠夏とは真逆なテンションの和也は『まさか「告白」しようとしてたなんて言えねーよな…』と考える。
「いや…うん…行くから…うん…じゃ」
瑠夏との電話を終えた和也は考える。
『瑠夏ちゃん、めっちゃ元気だったな…
こんな時でも日常は続く…か…』
そして、和也はむくっと起き上がる。
「…終わった…」
そう口にするが、実際には少し違った。
『いや…始まった、か…
これからは「水原にフラれた人生」なんだな』
そう思いながらも、時は残酷に進んでいく。
和也は重い足取りながらも、プールに向かい、水着に着替えてプールに向かった。
このテンションの落差がスパイス成分なのかしら?
瑠夏が和也の元気がないことに言及しなかったあたり、瑠夏は相当にテンションが上がってますね。
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わ!
「わ!」
プールサイドに降り立った和也の背後から、和也を驚かそうとする瑠夏の声がする。
「あれ?あんま驚かない。面白くないですね」
「あっごめん、考え事してて」
それを聞いた瑠夏は、もう一度驚かそうとするが、和也に簡単に流されてしまう。
『これくらい元気な方が、今はありがたいかも…』
和也はそう考えているが、瑠夏は想像以上に元気だった。
「ずっと待ってたんですよー?」
「どわっ、ちょ!」
瑠夏はいきなり和也に抱き着いた。
「何、当然みたいに!!栗林に見られたらどうすんの!」
「大丈夫ですよ!栗林さんは今トイレですから」
「木部でもダメだろ!」
「木部さんもです!」
和也の指摘に、瑠夏は自信満々に確認済みなことを言う。
その直後、和也はあることに気が付いた。
「あれ?てか水原、一緒じゃないんだ」
「千鶴さん?まだ来てませんよ?」
お互いの言葉を聞いた後の心の言葉は、それぞれだった。
『ホントに一緒じゃなかったんだ。良かったー』
『じゃあどこに?まさか本当に東京に帰ったんじゃ…実際プールだと思ってたんだけど』
和也の言葉に瑠夏は安堵し、和也は本当に帰られたのではと考えてしまう。
『まぁそりゃそうか。
流石の水原も告白されて、ワイワイ遊べる程、図太いわけでもねーよな…
また最後の最後で、とんでもねー迷惑かけちまったかもな…』
和也は暗い顔をして俯く。
そんな和也に、瑠夏は元気そうに「旅行中ず~~~っと言うの我慢してたんですからっ!」と言い、和也はいきなりそんなことを言われたことに「え?我慢って何を」と返す。
「好き!」
「……!」
満面の笑みでそういう瑠夏に、和也は思わず照れてしまう。
「流れるプール行きましょっ。今日こそ息止め対決勝ちますよ!」
瑠夏は元気よく、プールの中に入って泳いでいく。
そんな瑠夏の姿を見ながら、和也は思う。
『馬鹿言え。こんな可愛いコに好きだって言われてて、超どハッピーおめでた野郎じゃねーか…』
和也は冷静に自分をそう評価する。
そして再び考える。
『まじなんちゅード馬鹿なんだ俺は…
1年半?「レンタル彼女」相手に勘違いし続けて…調子乗って…
瑠夏ちゃんの事にも目を向けないまま…
ワンチャンイケるかもなんて告りまでして…
今考えりゃ当然の結果じゃねーか
あの水原だぞ?
俺なんかより海君とかイケメンの方が5億倍お似合い…』
そんなことを考えている間に、木部や栗林も合流する。
木部がちづるがいないことを疑問に思うが、和也は「あっ、いや!なんか遅れるって!いーだろ別に。抜きでも遊べるしっ」と笑顔で言った。
『そうだよ!
水原のいない生活に戻るだけじゃなぇか。
「友達」がおて「家族」がいて何不自由ない暮らしに…
初めから無かったんだよ…全部
そこにあると思ってた物は俺の妄想で…仮初めで
そこに”恋”なんて無かったんだよ…
水原との恋なんて、どこにも……』
そう考えることにした和也は、元気に言った。
「よっしゃ!今日はラリー連続1000回目指すぞー!」
そう言った和也だったが、木部たちのもとに合流しようとする途中で、プールサイドにいるカップルの会話が聞こえてきた。
「ごめんね。水着、時間かかっちゃって。待った?」
その言葉を聞いた和也は、頭の中に走馬灯のように、実際に経験したことと妄想が交互に流れていく。
千鶴と初めて会ったときのこと、偶然に会ったときのこと、千鶴としたしくなった後のこと。
ちづるがイケメンとキスをし、男女の営みをする姿。
そんな妄想が交互に浮かび、そして最後に重なってしまった。
妄想のイケメンと交わって幸せそうな千鶴の顔と、自分に笑顔で『誘ってくれてありがと』と言ってくれたときの笑顔が。
麻美の時よりも本気だったからの、ショックの受け方なんでしょうか・・・
あれ?和也は…?
木部がボールを持って振り返ると、そこに和也はいなかった。
「ジュースでも買いに言ったんですかね?」
木部たちは一言言ってほしかったと思う。
そんな最中で瑠夏はつい「もうせっかく会えたのにっ」と口にしてしまい、木部に聞かれたら「あ いえ、なんでも!」とごまかした。
そしてその和也は、水中にいた。
「ううう…っ」
今にも泣きそうな和也。
そして和也はみんなの視界に入らないところで浮かぶ。
「うえぇえっぅわあぁぁあっ
うううう…っ」
和也の泣き声が、そこにはあった。
見られたくない姿でもあり、そして最悪の妄想をしてしまったからこそ、和也はこんな行動をとったのでしょうか?
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満足度218:楽園と彼女30の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、満足度218:楽園と彼女30の考察をしていきます。
本気の恋だったからこそ
和也が麻美にフラれた時、和也は自暴自棄になったものの、彼女にフラれたという現実に悲しみを覚えていても、麻美にフラれた事に悲しみの重さがあったかといえば、軽かったように思います。
そして今回は千鶴にフラれた(と思っている)わけですが、女性にフラれたことに悲しみを覚えているというよりは、千鶴にフラれたことに悲しみを覚えています。
麻美と千鶴の場合の違いを考えたとき、麻美の時は彼女と付き合うという行為に和也は幸せを感じていたが、千鶴の時は付き合ってはいなくても、一緒にいることに幸せを感じていた。
その違いが、和也の悲しみの違いを、フラれた直後の行動に違いを生んでいるのではと思っています。
千鶴が来たら・・・
和也は瑠夏たちから見えない場所に移動したわけですが、この先に何かが起こらないと物語は進みません。
ここで和也のもとに千鶴が現れれば、何かが進展するのではと思います。
例えば、和のもとに行ったのは麻美一人であり、千鶴は千鶴なりの決着をつけてから和に会うために、和也のもとを訪れる。
そんなことがあれば、和也の反応がどうなるのか。
もしかしたら瑠夏たちの方に現れて、千鶴が必死に和也を探すなんて展開があってもいいかなと思います。
和也が千鶴のもとへ言ったときとの対比にもなりますし。
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感想・考察記事
まとめ
今回は2022年1月5日(水)日発売の週刊少年マガジン6号に掲載された『彼女、お借りします』の満足度218『楽園と彼女30』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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