『彼女、お借りします』満足度217:楽園と彼女30
それではさっそく、2021年12月22日(水)発売の週刊少年マガジン4・5号に掲載された『彼女、お借りします』満足度217『楽園と彼女29』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
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満足度217:楽園と彼女29
まずは満足度217:楽園と彼女29の物語に触れつつ、感想を語ります。
差し出がましい事を申しますが
「今の発言は撤回してください!」
「は?」
ちづるの強い言葉に、冷たい目をして口を開いた麻美。
そんな麻美は「え、ごめん。よく聞こえなかった。なんて?」と笑って、暗にちづるに再考するように促す。
だがちづるは「……」と強く口を結び、手を握りしめた。
「差し出がましい事を申しますが」
ちづるはその言葉をはじめに、自分の思いを語っていく。
「こんなやり方、間違っているとは思いませんか!?
和也さんに黙ってお婆さんに話すなんてやっぱりおかしい!
そんな風には思いませんか!?
勿論 私がケジメを付けきれなかったところはあります!
嘘をダラダラと引きずってしまった部分はあります!
でも和也さんがいつ嘘をつき、いつ嘘を改めるかは”和也さんの自由”ではないでしょうか!?」
その言葉を聞いた麻美は、目を見開く。
そんな麻美に向かって、ちづるは話し続ける。
「和也さんがその機会を窺っていないとは私には思えませんし!
現に彼は今まで何度も…!
何度も”本当の事”を話そうと…!!」
必死に話すちづるの脳内には、今まで和也が嘘を告白しようとした時の事や、自分の気持ちを優先するように言ってくれた時のことが浮かんでいる。
「だからといって、いつまでも続けられる物じゃないのも仰る通りです!
勿論 麻美さんにご迷惑をおかけしているのも申し訳なく思っています!
謝罪なら何度だってします!」
麻美の目は真剣なものになり、口はしっかりと閉じられている。
そんな麻美に対峙するちづるは、どんどん必死になっていく。
「でも、それでも…ッ!」
千鶴の脳内には、自分の事を家族と言ってくれた和の笑顔が浮かぶ。
「そうして生まれた和さんの”笑顔”が”真実”に思えるのは私だけでしょうか…!?
ねぇ麻美さん!!」
ちづるは目に涙を浮かべつつ、麻美に必死に語り掛ける。
だがそんな必死なちづるの言葉も、麻美には届くことはなかった。
ちづるの必死の語り掛け。
自分の思いや和也たちへの思いがよく分かる語り掛け。
それに対して麻美は・・・
こんなになっちゃうんだね
「毎日嘘つき続けてる人間って、こんなになっちゃうんだね」
「え…っ!?」
ちづるの必死の言葉を聞いた麻美の言葉は、冷たいものだった。
困惑するちづるに、今度は麻美が語る。
「私達は嘘に対しての価値観が違うみたい。
そんな事言ってるから”未来のおばあさん”を悲しませる事になるんじゃないの?
第一その結果あなたのお婆さんはどうなったの?
あるいはその”客”にも帰りを待つ”本当の彼女”がいるかもなんて、あなた ちょっとでも考えた事ある?
嘘がその瞬間、誰かを幸せにしてるように見えても、それは巡り巡ってきっと誰かを不幸にするの。
レンカノだから仕方ないかもしれないけど」
麻美はここまで一気にまくしたてると、少しだけ間を開け、冷たいながらも強い目をして言った。
「嘘はそれだけで”悪”よ。あなたも」
その言葉を聞いたちづるは、困惑の表情を浮かべる。
麻美の経験と家庭環境、ちづるの経験と家庭環境の違いが、この結果を生み出したのでしょうか?
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私やっぱり行けません!!
目の前に立つちづるの手首を掴んだ麻美は「いいから行こ」と言い、ちづるを連れて行こうとした。
だがちづるは「…………」とその場を動かず、麻美の手を振りほどいた。
思わず「痛っ」と口にする麻美。
その麻美に、ちづるは「ごめんなさいっ。私やっぱり行けません!!」と主張した。
その上でもう一度麻美に求めた。
「麻美さん、もう一度!もう一度”話し合い”を…!!」
必死なちづるだったが、麻美は冷たく「痛い」と口にした。
そんな麻美に動揺してしまったちづるは「ご…ごめんなさい」と口にした。
その上で、ちづるは麻美に言った。
「とにかくついて行く事はできません…。
「事務所にも言わないでほしい」
「お婆さんにも黙っていてほしい」
そうお願いすることしたできません…。
これが麻美さんにとって、いかに虫のいい話か分かっています…!
到底理解してもらえるとも思っていません。
でももう私にはこれしかできないんです……!!」
そしてちづるは綺麗に頭を下げて言った。
「…どうか……!
この通りです…!」
頭を下げる千鶴の顔は、今にも泣きそうなほどにも必死なものだった。
「お願いします…!
お願いします…!」
麻美は、頭を下げるちづるを真っすぐに見る。
「お願いします…!
麻美さん…!」
ちづるの経験が、過去の自分と重なりそうで重ならない部分があるから、麻美は受け入れられないのでは?と思ったりもします。
その背中は何を語る?
ちづるが麻美に必死に頭を下げている頃。
和也はちづると分かれた教会前の椅子に座ったまま、前を見つめていた。
和也は何を思っているのでしょうか?
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満足度217:楽園と彼女29の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、満足度217:楽園と彼女29の考察をしていきます。
幸福と幸福の違い
かつて麻美が目指した幸福。
そして現在、ちづるが目指している幸福。
その幸福には明確な違いがあります。
周りの理解が得られず、協力してくれていた彼氏にも裏切られた、泡のように溶けていった幸福。
周りの理解が得られつつ、嘘をつきながらもその嘘に協力し、その上に信頼まで得られている幸福。
その幸福は途中までは似たような状況にありつつも、途中からは全く別々の道を歩いていくことになった幸福です。
ちづるの目指す幸福では、麻美は幸福にはならない。
それは揺るがない事実だと思います。
麻美からすれば、他人の恋愛はどうでもよくても、自分と似たような状況をたどりかけた人たちが幸せになるのは癪だ。
そんな考えがあるのかもしれません。
でも、だからこそ麻美には新たな幸福を探してほしい。
そう思います。
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年12月22日(水)日発売の週刊少年マガジン4・5号に掲載された『彼女、お借りします』の満足度217『楽園と彼女29』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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コメント
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