『彼女、お借りします』満足度214:楽園と彼女27
それではさっそく、2021年11月24日(水)発売の週刊少年マガジン52号に掲載された『彼女、お借りします』満足度214『楽園と彼女27』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
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満足度214:楽園と彼女27
まずは満足度214:楽園と彼女27の物語に触れつつ、感想を語ります。
失意の彼は・・・
「…ごめん」
そう言われて、ちづるは走り去ってしまった。
そして和也は、ふらりと近くにある椅子に座った。
そしてそのまま、うつろな目で空を見るのだった。
今度こそ、重症かもしれません。
これはもうダメかもしれんね。
追いつめられる彼女
和也を振り切り、息を切らしながら屋内に入ったちづる。
「…………」
ちづるは緊張した面持ちでスマホに映し出されたメッセージと写真を確認する。
そこには8502という部屋番号のついた壁の写真と、麻美の『ごめんもう着いた』というメッセージがあった。
「…………」
ちづるが息を切らしながら『待ってください。向かいますから。』とメッセージを送ると、すぐに麻美から『ロビーで待ってる』という返事が返ってきた。
「…………」
その返事を見たちづるは、そのまま廊下を勢いよく走り始めるのだった。
着々と追い詰められていく・・・かぁ・・・
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和也が告白未遂をする前に
和也が現れる前。
麻美から何をしているか確認、そして『ごめん今何してる?』というメッセージが来たちづるは慌てていた。
施設内を散歩していると返信をしたちづるは、同時に答えをもう少し待ってほしいと連絡を入れた。
だが麻美から返ってきたのは『ごめん私やっぱ限界かも』というメッセージ。
「……っ」
ちづるは驚きつつも『どういう事ですか!?結論お待たせして申し訳ありません。が、ちゃんと考えるつもりでいます。』と返信をする。
そのメッセージに返ってきた返信は、和から麻美へ向けられたメッセージのスクショと『おばあちゃんに今朝の嘘バレちゃってたみたい。私もこれ以上嘘重ねるのは忍びないし。今話したほうがちづるさんのためにも良いと思う。』という言葉。
そしてその次の言葉に驚くことになった。
『一緒に行こ 指輪もって』
「……!!」
そのメッセージを見たちづるは、慌てて返信をする。
『ちょっと待ってください。はぐらかして頂くのがご負担である事は重々承知してますが、もう少しだけ猶予頂けませんか?ちゃんと考えますので。』
ちづるは『お願い…!』と心の中で祈る。
「…………」
そしてそのタイミングで、和也がやってくるのだった。
うーん……情状酌量の余地があるけれど、和也のタイミングが悪すぎたな・・・。
これは、本格的に瑠夏が和也を足止めできなかったのが痛いところだな・・・。
とにかく今は説得するしかない!feat.全力坂
スマホを握りしめたままちづるは走る。
『ダメ!もう”打つ手”がない!!やっぱり麻美さんは”本気”……!一度ロビーまで来てくれたけど、これ以上 私に何ができる!?』
廊下を走りながら必死に考えるちづる。
『麻美さんはなんでこんな事…ッ 口では優しい事を言いながら 事は着々と”終わり”に向かってる……!!』
そして考えたくなかった結論にたどり着く。
『やっぱり初めからバラす気で…!?』
そんなことを考えるが、今できることは限られている。
『とにかく今は説得するしかない!』
息を切らしながら『説得するしかない』と必死に走るちづるの脳裏には、さっき必死になって自分に告白しようとした和也の様子が走る。
そして走り続けるちづるの顔はだんだんと赤くなっていく。
すれ違う男性客たちはちづるを可愛いと思いつつも、まるで全〇坂のようだと感想を漏らす。
そんなこともありながらも、必死にロビーに向かって走ったちづる。
そして息を整えつつ前を見ると、麻美が笑顔で見てきた。
やっぱり和也のために動いているちづるは、もう彼に恋をしているんじゃないかなぁ・・・
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こんな時の”マニュアル”とかない…?
ちづると合流した麻美は、一緒にロビーのソファーに座りつつ「見て 既読無視…… なんて答えていいか分からなくて…」と、和とのメッセージを見せる。
「…………」
ちづるはそれを確認しつつも、麻美の次の言葉を待つ。
今の状況を考えてなのかそうじゃないのか。
麻美は「「千鶴さんが被害者」…だって。こんな時の”マニュアル”とかない…?あはは」と笑う。
一通り言うべきことを言った麻美は、いよいよ本題に入る。
「ごめん 結局こんな結論しか出せなくて 真実の告白 私も意外とメンタルきてたみたい。でも覚悟決めてくれたみたいで嬉しい…」
ちづるは「……」と黙ったまま口元がにやけている麻美を警戒したまま『説得…!説得を……!』と考える。
「聞いたことある?束縛されてる女子ほど彼氏への依存傾向にあるって話。人間て不思議だよね。初めは嫌がってたはずなのに、逆らえない立場で抑圧されているうちに、次第に感情移入して、その人の言う事が正しく思えてくるんだって……」
この話は、まったく無関係なものではないと念押しをするためか、麻美は口にする。
「たとえば「お金貰ってる」とかももしかしたら…って…」
ちづるは「…………」と様子を伺い続ける。
「そしてそれは特に「優しい子良い子」に多い……。これでも私なりに考えたんだよ?千鶴さんを救う方法…。でも結局どのサイトにも「環境からの脱却」が最優先としか書いてなくて…」
ちづるとは目を合わせることなく話していく麻美。
そんな麻美は、少しだけ上を向いて言った。
「ああ そうかって…」
その言葉を聞いたちづるは、手を握りしめて『説得を…!』とまだタイミングを伺い続けている。
そしてタイミングを見計らって「あのッ、麻美さん…ッ」と話しかけた。
だが麻美は「ずっと気になってたんだけど」と別の話をしだすのだった。
中途半端に当てはまる部分を持ってくるのが、麻美の質の悪いところですね~
お金はどうなってるの?
麻美が聞いてきたのは、レンカノの代金のことだった。
海の時のイレギュラーなデートや、今回の旅行の場合はどうなっているのかと。
その質問を受けたちづるは『もうこれ以上は隠しても逆効果…!』と真実を話す。
「本来ウチの事務所は泊まりはNGです。旅行はありますが全て日帰りで…。和也さんは変則的な状況も多かったので、特殊な形を取ってます」
「特殊って?」
「…後から該当時間分の予約を入れて貰うんです。でもデートはしなくて…流石に事務所も当日ついてくる訳ではないので」
ちづるは俯きながら、真実を語る。
そして麻美は目を丸くしながら話を聞いた。
「…やば。またエラい事思いついちゃったねー。それじゃもうなんでもありじゃん。どうせ和くんが言い出したんでしょ」
麻美は端的に感想を言う。
そしてちづるに謝った。
「で なんかやっぱりってかんじ。ごめんね、今朝は怒鳴って。千鶴さんにも今まで色々葛藤があっただろうに…」
その言葉は、まるでちづるにとって同情的なものだった。
だからといって、更なる猶予を与えるわけではなかった。
「じゃ8504に指輪取りに行こっか。お婆さんにもどこにいるか聞かなきゃだし。電話で」
「……!」
その言葉を聞いたちづるは「あのッ。麻美さん…!!もう少しだけ…!!」と麻美を引き留める。
その言葉を聞いて「……っ」と麻美は口を引き締めて立ち止まり、そしてちづるに封筒を差し出した。
「……えっ?」
「貴方の意見は聞いてない」
驚くちづるに対して、麻美の言葉は今まで以上に冷たいものだった。
ついに強硬手段を取り始めたか・・・
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言い訳をあげる
「人を巻き込んでるって自覚ある?貴方の意見は関係ない。こんな事いつまで続ける気なの?いいじゃん。悪いのは和くん。貴方は「被害者」。今ならまだ庇ってあげられる。それで何か問題がある?言ったでしょ?お人よしにも限度があるって」
麻美は封筒を差し出したまま、さらに話し続ける。
「「プロ失格」だとでも言うなら言い訳をあげる。「客」にやれって言われたなら同じことでしょ?これは”自由への終電(チケット)”。私と一緒に行くなら”受け取る”。まだだらだらと先延ばすなら”NO”」
そして麻美はちづるに言い訳を与えた。
「今からレンタルさせて。千鶴さんのこと」
麻美がどうして、和也とちづるに執着するのかが疑問点になるのには変わりないんだよなぁ・・・
麻美の深淵
何が麻美をここまで突き動かすのか。
それは麻美がまだ中学3年生だったときまでさかのぼる。
うーん・・・
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満足度214:楽園と彼女27の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、満足度214:楽園と彼女27の考察をしていきます。
執着したいのかさせたいのか
麻美の和也への行動や態度を見ると、まだ自分に対して可能性があると考えさせて、執着心を持たせるのが目的にあるような気がします。
ただ今の和也は、執着の方向がちづるへ向かいつつある。
だからちづると和也の関係を壊す。
おそらくは、麻美の中ではこんな行動原理があると思われます。
ただそれと同時に、麻美も和也とちづるに執着しているのも事実です。
特に和也に対してある程度執着をしているからこそ、興味を自分へ持ってきた上で、依存させたいような感じがしてなりません。
正しく言うのならば『和也を執着させることに執着している』状態でしょうか?
どちらにせよ、原動力に執着心があるのは確かだと思います。
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年11月23日(水)日発売の週刊少年マガジン52号に掲載された『彼女、お借りします』の満足度214『楽園と彼女27』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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