『彼女、お借りします』満足度207:楽園と彼女20
それではさっそく、2021年10月6日(水)発売の週刊少年マガジン45号に掲載された『彼女、お借りします』満足度207『楽園と彼女20』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
他作品の感想・考察記事や情報はこちらから検索!
前回の感想・考察はこちらから
満足度207:楽園と彼女20
まずは満足度207:楽園と彼女20の物語に触れつつ、感想を語ります。
朝から刺激が強すぎる……!
夜が明け、和也は布団の中で目を覚ます。
寝ぼけた和也はボーッとする頭でここはどこだと考え、寝たままの状態で周りを確認して、福島旅行の途中だということを思い出した。
そして枕元で充電していたスマホで時間を確認すると、今は6時半。
ちづるが戻ってくるのを待っていた和也だったが、結局寝入ってしまったのだ。
昨日はとんでもない一日だったことを思い出し、寝返りをうってまたやばい一日が始まると考えてしまう。
寝返りをした和也の前には、なんと瑠夏の顔が!
そのことに驚いた和也は、反射的に壁の方に向かって後ずさる。
『ちっか!!近くない!?何か知らぬ間にこっちに寄って来てる!?寝てる間にくっついて来たのか!?何やってんだよ瑠夏ちゃん!!』
自分に何もされていないことを考えつつも、和也は再び瑠夏の方を見る。
そこで目に飛び込んできたのは、寝巻きの胸元のボタンが開いた瑠夏の寝姿。
『朝から刺激が強すぎる……!!』
そんなことになりつつも、和也はちづるがいないことに気が付く。
するとそのタイミングでシャーという音が聞こえた。
和也が音が聞こえた扉の方を見ると、そこから起きたばかりで洗面台を使っていたちづるが出てきた。
「あ、おはよ」
ちづるが居たことに照れつつも「おっおはよ!はっ早いな!」と言う和也に、ちづるは「旅行先だと起きちゃわない?」と答える。
それから和也は瑠夏の布団が自分に近づけられてすぐそばに来ていることについて、自分は知りませんアピールを兼ねて聞いてみる。
ちづるはそのことについて「朝起きたらそうなってたわよ?」と言いつつ、そのままの口調で「ほんとだーいすきって感じ」と和也を茶化す。
茶化すなよと反論しつつも、和也はちづるに見惚れてしまう。
昨夜見たままの美少女がそこにいる。
それどころか昨日よりも血管まで透き通るような白い肌が色気を放っているようにさえ見えていた。
もううっすらメイクを終えているのだろうか?
それがプロ意識というものなのだろうか?
『くそー毎日見てーっ!!』
「何?寝不足?頭抱えて」
和也の頭の中が煩悩にまみれていると知ってか知らずか。
ちづるは不思議そうに和也に言った。
そしてそのタイミングで瑠夏が目を覚ました。
「あ おはようございます」
ムクっと起き上がった瑠夏は、正座をして挨拶をしてから眠そうにボーッとする。
しばらくそのままボーッと和也を見つめていた瑠夏だったが、いきなり何を思ったのか「好きー!!」と和也に飛びついた。
「わっちょ何やってんの!!」
「ちゅーしよ和也!」
「ばっする訳 意味が分からん」
さっきまでとは違い騒がしくなり、和也に一方的に愛を叫ぶ瑠夏という光景を見たちづるは、なんとも言えない状況に困った。
だが和也にじゃれつく瑠夏の姿を見ていて最終的に呆れまじりで「もうっ。朝ご飯は8時からだからねっ」と言うのだった。
何気に瑠夏ちゃん、夜中に一回起きてるってことですよね。
ツッコミどころというか、時系列的部分は考える余地ありですね。
今日だ!今日!!今日 水原に告白を!!
朝食の時間になり、朝食バイキング会場に集まった一同は、それぞれ好きなものを選んでいく。
そして机に集まった一同は、食事をしつつ会話を楽しんでいく。
「昨晩はよく寝られたかな 千鶴さん」
「ええっ 室温も丁度良くてお布団派になっちゃいそうです」
朝食を食べつつ、ちづるは和と和やかに会話をする。
そんなちづるを見て、和也は彼女のフリ生活2日目にノンストップで突入したことにすごいことだと思った。
自分ならストレスと緊張で胃潰瘍になってそうだから。
『そもそも根が良い子だからこんな事できるんだろうけど、あれだって俺を気遣ってくれただけかもしれねーし…全力で迷惑かけてる事に変わりねーよな…』
そんなことを考えてしまう和也だが、今は比較的落ち着いている状況に見える上に、2泊3日の旅行で3日目はチェックアウトして帰るだけになりそうだと後のことを予測する。
『きっと思う 好きになったら付き合いたいって…』
いつかのちづると過ごした時のことが頭を過ぎる。
そして和也は再び決心した。
『今日だ!今日!!今日 水原に告白を!!』
ちづるを見つめる和也の目は真剣なものだ。
何度目の告白の決心だ!?と問い詰めたいところですが、ここ数回に関しては情状酌量の余地ありって感じだからなんとも言えませんね。
スポンサーリンク
今日のご予定はあるんですか?
一大決心をした和也の横で和と楽しそうに会話をするちづるが、和に聞いた。
「お婆さん 今日のご予定はあるんですか?」
「いや あまり予定を詰め過ぎてもと思ってな。2日目は特に何も決めとらんのじゃ」
二人の会話を聞いた和也は、今日がチャンスだと思った。
なんだったらこの後すぐにちづるを誘っても良いと思えるほどだった。
「じゃっじゃあそれぞれの部屋でゆっくり…」
「!」
「じゃあ やっぱり今日も”プール”ですかねーっ」
今後の展開をスムーズに進めようと和也は必死に提案し、ちづるは何かを感じ取ったのか顔を引き締める。
そして瑠夏は和也の計画を阻止するかのように、プールに行くことを提案をする。
木部は元気だなと瑠夏に声をかけ、瑠夏は一日では全然物足りないと答えた。
和也はやはり瑠夏は自分とちづるが二人きりになることを阻止しようとしていると思い、にこやかにして黙っている瑠夏の顔を見る。
そして疲れているだろうし今日はゆっくりとと抵抗するのだが、瑠夏はまだ行っていないプールがあるからと引っ込まない。
そんな様子を見た和はちづるに聞いた。
「まぁ折角のプールリゾートじゃし若者にはそれも良かろう。どうかな千鶴さん」
「ええっ 私は 折角ですし」
和の質問に肯定するように答えたことで、和也は抵抗することをやめざるを得なかった。
そして集合時間などが決まると「ちょっとお手洗いに」とちづるは席をたった。
『ぐっ…っ今の俺の変な空気 察せられたか!?避けられてる!?』
ちづるが席を立ったのを見て、和也は心の中で一人葛藤するのだった。
時を同じくして、和也たちと同様に朝食を食べに来ていたらしい麻美が、ちづるが一人で歩いて出て行くのに気がついた。
「…………」
麻美が何かを考えているとは梅雨知らず、和也は葛藤していた。
『でもこっちだっって限界なんだ!!”個人ライン”は迷惑かもってずっと避けてたけど…!!いざとなったらこれを送ってでも……!っ!』
和也の持つスマホの画面には、ちづる個人のLINEアカウントとやりとりする画面が送られており、そこには『今からちょっと会える?』という下書きが打ち込まれていた。
そして和也は決心したように唾を飲んだ。
和也くん……もしかして今回もお預けですかね……
はぁ
お手洗いに行くと席をたったちづるは、トイレの洗面台に両手をついて「はぁ」とため息をついた。
『じゃあ それぞれの部屋でゆっくり!!』
ちづるの脳裏には、さっきの和也の言葉と和也の真剣な顔が浮かんでいた。
「…………」
少しだけ頬を赤く染めつつ、何かを考えるちづる。
そこへある人物がやってきた。
「和くんと結婚するの?」
「!?麻美さん!」
ちづるは麻美が現れたことに驚いた。
だが驚いたのは、麻美が現れたことに対してだけではなかった。
「けっ結婚…!?なんでですか どうしてそういう話に…!」
麻美に観察されていたことを知らないちづるは、半分困惑の気持ちも混ぜて麻美に言う。
麻美はそのままスッとちづるの横に立つ。
「だって そういう事でしょ?「指輪」受け取るって そういう事でしょ?」
「えっ!?」
冷たい目をして言う麻美。
それに対してちづるは、本気で驚いていた。
この旅行の最大の見せ場が始まるような気がしてたまりません。
スポンサーリンク
満足度207:楽園と彼女20の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、満足度207:楽園と彼女20の考察をしていきます。
瑠夏はいつ起きた?
朝起きた和也の真横で瑠夏が寝ていたのは、瑠夏が布団を和也の方に動かしたからなのですが、時間軸的には若干疑問が残るんですよね。
詳しい時間軸が分からないのでなんとも言えませんが、205話でのホテルの外観の様子やさらにその前の204話での描写を考えると、少なくとも夜の10時〜11時を超えているような気がします。
また205話の一番最後で麻美が入っていた「すみの湯」は夜は日付を超えて午前2時までは利用可能なので、そのことを考えると時間的には合います。
しかし最大の盲点が、ちづるが和也の母である晴美に800円の指輪をプレゼントしているのを麻美が目撃しているという点にあります。
この場所はモノリスタワー……と見せかけて、実はウォーターパーク側の建物にあるハワイアンズマーケット!
ハワイアンズマーケットの営業時間は8時から22時15分。
ちづるたちがハワイアンズマーケットの中で問題なく買い物ができているのを考えると、少なくとも22時以前の話でしょう。
これらのことを考えると、ちづるが部屋に戻ったのはおそらく午後10時から10時半辺りかなと思われます。
ここから考えると、和也は10時頃には寝落ちしてしまっていたと考えられ、この間は瑠夏も普通に寝ていたでしょう。
ちづるの「朝起きたらそうなってたわよ?」と言葉からも、ちづるが部屋に戻ってきた時点では、布団は元の状態だったことは確かなはずです。
ちづるが何時に寝たかという確証が持てないのでなんとも言えない部分がありますが、順序よく考えると午後11時から11時半くらいには寝たと考えられます。
そこから朝6時半に和也が起きた時点でちづるはすでに起きており、また和也の考えていたことなので若干の不安がありますが、この時点でちづるがうっすらとメイクをしていることなどを考えると、彼女は遅くとも朝6時くらいには起きたと考えるのが自然でしょう。
このことから、瑠夏が和也寄りに布団を動かした犯行時間は深夜0時から朝5時くらいまで縮めることができます。
寝た順番では『瑠夏→和也→千鶴』となりますが、起きた順番で考えると『瑠夏→(瑠夏が再就寝)→千鶴→和也→瑠夏』となるでしょう。
……あれ?
これって場合によっちゃ、一番寝てないのは瑠夏ってことになるんじゃ?
”指輪”は知っているが”指輪”は知らないはずだが?
麻美は今回の観察で、ちづるが晴美に”プレゼントした指輪”のことは知っています。
しかし和がちづるに渡した”婚約指輪”のことは知らないはずです。
このことは前回の考察でも述べましたが、麻美が「だって そういう事でしょ?「指輪」受け取るって そういう事でしょ?」と言っている以上は、木下家の嫁に代々引き継がれている指輪のことを知ってしまったと考えるのが自然です。
つまり、麻美はあの距離で二人の会話が聞こえてたってこと!?
集音器もびっくりの精度じゃないですか!!
口の動きで会話を拾っていたとしても、読唇術が過ぎるので、どちらにせよハイスペックなんだよなぁ。
と蛇足になりそうな話題は横に置いておき、本題。
麻美は再びちづるの弱みを握ったことになり、そしてちづるが一人きりになったタイミングで接触しました。
ただこの弱みが『ちづるが指輪を受け取ったこと』なのか『晴美が指輪を受け取ったこと』なのかで大きく方向性が変わってきます。
ちづるが指輪を受け取ったことであれば、完全に負け試合になりそうなので、実質的な詰みになりかねません。
いくら言い訳しても、おそらく麻美は納得しませんから。
一方で晴美が指輪を受け取ったことに対しても、若干ではありますが不利な試合になることは確かでしょう。
いくらちづるが旅行の記念にプレゼントした・なんとなくなど理由を述べても、それが指輪である理由を邪推しやすいからです。
そもそも論からして、レンタル彼女は客である彼氏の家族旅行についてくることはないし、なんなら自費で彼氏の母親にプレゼントすることはないでしょう。
万一にもそういうプラン組であっても、指輪を渡すという行為は大きな意味を持ちます。
いくら和也の母が指輪をしていなかったからと真実を述べたところで、あなたが渡す必要はない=和也の彼女にはならない=結婚する気がないという方程式が崩れかけているのは確かですし。
そんなわけで、半分揺さぶりもあって麻美は「だって そういう事でしょ?「指輪」受け取るって そういう事でしょ?」と言ったのでしょうが、ちづるの今後の反応や言葉次第では大変なことになります。
ただ麻美の言動や知り得る情報から考えると「だって そういう事でしょ?「指輪」受け取るって そういう事でしょ?」という麻美の言葉は、晴美がちづるから指輪を受け取るという目の前で起きた事象に対してで間違いないとは思います。
スポンサーリンク
関連記事
スポンサーリンク
感想・考察記事
まとめ
今回は2021年10月6(水)日発売の週刊少年マガジン45号に掲載された『彼女、お借りします』の満足度207『楽園と彼女20』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
スポンサーリンク
久遠綾乃公式Twitter
最新刊の購入
『彼女、お借りします』の最新刊22巻は2021年8月17日(火)に発売しました!
以下のアフェリエイトリンクより購入できます!
紙版
電子版
『久遠綾乃』公式 Twitterもよろしくお願いします
『久遠綾乃』公式 Twitter(@STaketatu)も絶賛更新中です。
『久遠綾乃のあっやの〜ん♪ Ver.2.0』の更新情報や、たまにですが綾乃さんの個人的な呟きもあります。
ぜひTwitterをフォローして、更新情報や呟きをチェックしてくださいね!
コメント