『彼女、お借りします』満足度179:虎穴と彼女④
それではさっそく、2021年3月10日発売の週刊少年マガジン15号に掲載された『彼女、お借りします』満足度179『虎穴と彼女④』の感想や考察を語りたいと思います。
お手元に漫画を準備して読みながら見ていただくと、私はこう思う、これはこうだろうなぁなど、よりこのブログを楽しめるかと思います。
前回の感想・考察はこちらから
満足度179:虎穴と彼女④
まずは満足度179:虎穴と彼女④の物語に触れつつ、感想を語ります。
ちょっとい?
ちづるはお手洗いから戻る途中、海に「ちょっとい?」と呼び止められる。
ちづるは思い当たる節がないのか「…………え?」ときょとんとするのだった。
海がちづるに声をかけたのにはどんな理由があるのでしょうか?
ちづるは心当たりがないようでしたが、私には心当たりがいくつかあります。
元気のないちづる
和也はさっきまでいたはずのちづるがいないことに気がつき、どこに行ったのかとあたりを見回す。
そうしている間に、段々と縁もたけなわという感じになっていることに気がつく。
この会場を借りているのは9時までなので、あと30分くらいでお開きになるはずだ。
ちづるは2次会に行くのかなと想像するが、自分は海とは友達ではないのでいけないなと思う。
そこへ、ちづるが戻ってきた。
和也は「挨拶回り?知り合いが多いと大変だな」と話しかけるが、まるで苦手な人に会った時のように元気がない。
その様子を見て「そろそろ宴もたけなわかな!?皆楽しそーだなーっ」と無難な言葉をかける。
ちづるは一度深呼吸をすると、見惚れてしまうような顔で「帰っちゃおうか、そろそろ」というのだった。
海から何を言われたことでここまでテンションが下がったのか。
少なくとも和也を避けるような内容ではないことは確かなようです。
オシャレ街とオシャレ美少女
パーティー会場を後にしたちづると和也は、公園のような場所で休憩をする。
和也はヒールの高さを気にするちづるを見ながら、代官山の煌めきに照らされたちづるを見て、正のスパイラルとテンションが上がっていた。
そんな自分を見惚れている間に沈黙がと律した和也は、ちづるに麻美のことを話すことにした。
和也から麻美と自分の祖母が連絡をとっているという話を聞いたちづるは、そのことに驚くが、和也はきちんと麻美が卒論のためにと言っていたこと、現状は木部との仕事を手伝っているだけということ、祖母にはちづるのことは口外厳禁と釘を刺したことを伝えた。
ちづるはそのことを聞いて納得したものの、和也の祖母である和が本当にちづるのことを話さないでいられるのかを疑問に思った。
和也はちづるに、念押しとくと言うことしかできなかった。
ちづるにとって自分の素性が和にしられるのも問題ですが、和也にとっても面倒な状況になりかねかい組みあわせです。
ちづるの祖母が亡くなった以上、一蓮托生という関係ではなくなりつつありますが、それでも最後まで付き合うつもりであるちづるは、つくづく良い子だなと思いました。
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”恋人”とか欲しくないのか…?
麻美のことを話し終えると、再び間が開いてしまう。
その間を埋めるために和也は「よくあるのか!?こういう会は!」と聞く。
その質問に「まぁたまに?仕事の打ち上げとか、プロデューサーさんの飲み会とか」とちづるは答える。
その返答を聞いた和也は、やっぱりちづるは華々しい世界、自分とは別世界の人間だと思う。
『女優だから何?コンビニ店長だから何?』
ちづるはそう言ってくれても、悲観してしまうのは変わらない。
そもそもどうして自分はそう思ってしまうのか。
それが分からない。
ちづるに彼氏はいないのは確かだろう。
でもイケメンに囲まれたりしてクラッとくる瞬間もないのだろうか?
自分の中でぐるぐると考えを巡らせていく和也。
やっぱり「レンカノ」だし「女優」だし、「今は要らない」とか…言いそうだよな…
『じゃあ俺がいくら気持ち伝えたって…』
和也は気を引き締める。
「水原ってさ…”恋人”とか欲しくないのか…?」
「…………えっ?」
和也の質問が理解できなかったのか、曖昧な返事をするちづる。
そんなちづるに和也は説明する。
彼氏とかは一番そばで支えてくれる人だと。
それを聞いたちづるは、和也の胸の中で思い切り泣いた時のことを思い出した。
和也はいい男とかいっぱい居そうな世界で彼氏を作らないのは、やっぱり女優として仕事をするのに邪魔だからなのかと疑問を口にした。
その疑問に対する答えははっきりと出ていた。
「…別にいいなとは思うわよ?」
そのことに少し驚く和也。
ちづるは「最近は恋人の存在を公言しながら活動する女優もいるし、決まった人がいれば惚れた腫れたしなくて楽かな」と続ける。
「傍で支えるって意味では一番確かだろうしね…」
和也はちづるが『私ちょっと弱いかも』と口にした時のことを思い浮かべる。
だが、ちづるは彼女なりの条件をつけているらしかった。
「でも流石に恋人いるのに「レンカノ」は後ろめたさもあるし、その時は「レンカノ」辞めるときね」
それがちづるなりの条件だった。
だが、その言葉には続きがあった。
「それに…多分思う
好きになったら付き合いたいって…
ずっと傍にいたいって…」
ちづるはそれを言い終わると、そろそろ夜は冷えるから移動しよう立ち上がる。
そんなちづるの背中を見て和也はなんてバカなんだと思った。
『レンタル彼女
それは「彼氏」であるお客さんと疑似の”恋人関係”を演じ、
何百何千の恋の相談を受け、何百何千のデートを繰り返す。
それでも”水原千鶴”のその中身は日々懸命に生きる
”恋”にも憧れる一人の少女だと知った時
憂悶とした霧は晴れ、何か覚悟が決まった』
和也の中でちづるを誰にも渡したくないという気持ちが、覚悟が決まった瞬間だった。
ずっと曖昧に誤魔化し続けてきた恋心を肯定した和也。
彼が次に取る一手はなんなのか?
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満足度179:虎穴と彼女④の考察
物語に触れ、感想を紹介した次は、満足度179:虎穴と彼女④の考察をしていきます。
海は何を言ったのか
海がちづるを呼び止め、彼と話を終えたちづるのテンションは下がっていた。
これは『海がちづるに告白をした』からではないかと考察します。
単行本15巻にて海はちづるに告白のような言葉を言いましたが、断られる=振られる結果となりました。
そして今回、海はちづると和也の関係性を改めて確認した上で、今度は完璧な形で告白をしたのではないかと思います。
その告白の結果、ちづるは海を振ることとなり、そのことに対する気まずさを覚えたのではないでしょうか?
ちづるがレンカノを辞める時
ちづるが彼氏を作るときの条件として出てきたのが、レンカノを辞める時という条件でした。
そもそもちづるがレンタル彼女をしているのは、彼女自身が生活をしていく上で、もっとも稼ぐことのできる手段であったに過ぎません。
しかし逆説的に言えば、大学生として生活をし、劇団員としての活動もある中でその二つにかかる費用を捻出するためには簡単にはやめることができないはずです。
その点を解決するには、いくつか手段がありますが、それは飛び道具的な方法しかないような気がします。
具体的にいうと、和也とちづるが本当に恋人関係になり、和に支援してもらう、ちづるが女優として成功するといったあたりでしょう。
しかしこれをしてしまうと、今までの恋愛描写が無駄になるような気がしますし、物語的にも腑に落ちない部分がたくさん出てきてしまいます。
和也がちづるに告白したとして、それが物語の結末になるのだとしたら、今は彼女になれないけど大学を卒業してレンカノをしなくても住むようになってから……と言ったあたりに落ち着くのではないかと思います。
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感想・考察記事
まとめ
今回は2021年3月10日発売の週刊少年マガジン14号に掲載された『彼女、お借りします』の満足度179『虎穴と彼女④』の感想や考察を語りました。
みなさんは今回のお話を読んだ時にどう思いましたか?
ぜひコメント欄などで感想を教えていただけると、嬉しいです。
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